セブンマグ

PEOPLEText: Karen Lee

Sevenmag について説明していただけますか?どのような活動をしていますか?

セブンマグ(Sevenmag)は当初、ミュージシャン、プリンスのファン・ジンとして始まりました。本格的な仕様で、デザイン、印刷されていて世界中に読者がいて、特にアメリカでは人気がありました。7 Magazine(当時はこう記されていた)には同時にウェブサイトもありそれは今のものとはかなり違ったものです。

アニメーションやグラフィックのでき映えもよかったのですが、1997年の後半にプリンスのウェブサイトのデザイン会に招かれたときに、彼らの方向性の転換や支援体制の悪化にともない彼の回りの連中と意見が対立してしまいました。それで僕たちは雑誌を取り止め、ウェブサイトを閉鎖し方向性を変えることにしました。

プリンスやその他のアーティストとのつながりを残しつつ、音楽やポップ・カルチャーという方向に進み、セブンマグとして1998年の元旦に創刊されたのです。
最新号では、カミール・パーリア、 ラリー・グラハムとブーツィー・コリンズなどのインタビューも掲載しています。

雑誌のデザインに関してはどうでしょうか?

セブンマグでは、デザインはコンテンツと同じくらい重要です。なのでウェブ版では常に、新しい方法を取り入れてコンテンツを構成するように努めています。ある程度、紙の感じを残そうとしてきていますし、このほうが成果を得られることもよくありました。

記事のほとんどは上下にスクロールするのではなく左右にスクロールするようにしてあります。結果的にウェブのほうは非常にグラフィックが重視されていますが、読者の興味を引くものと思います。

紙媒体と比べてオンライン雑誌の違いや利点はなんでしょうか?

まずなにより不利なところがあって、それは広告です。そこが違いです。今でも、デザインを生かしながら広告をレイアウトする何か良い方法がないかといろいろ考えています。デザイン自体も大きな問題です。ウェブに関しては様々な要素があるので扱う対象が限りなく、様々なことを考えなくてはなりません、特に複雑なグラフィックとHTMLの組み合わせをするときなどです。

ウェブの可能性は、その潜在的な読者の数でしょう。紙ではできないフラッシュやアニメーションを使いデザインを生かすこともできるのです。読者は無料でアクセスできるし、作るのにも費用はあまりかかりません。

個人的には、RGBで仕事をするのはCMYKよりかなり容易だと思います。新しい情報もすぐにアップデートできるし、更新もかなり早くできますし、さらにHTMLの美しさといったこともあるでしょう。後から手直しもできる!

雑誌に関して将来的な展望はなんでしょうか?

デザインに関しては、ファイル・サイズを絞りこんでダウンロードを迅速にさせることと、インターフェイスを全てデザインし直そうとしているところです。

現在、少しずつ有名なアーティストのインタビューが可能になってきていて、ちょっと違った視点を用いながら、少しだけメインストリームへと接近をはかっています。ときどきデザイナーも外注にして新しいアイディア、スタイルといったものを導入したいと思っています。セブンマグはプロ意識ということを重視しつつ、実験的なところも保持しようと思っています。

過去の記事で一番、好評だったものはなんでしょう?

5月号は非常に好評でしたし、3月号もです。最新号ではカミーユ・パグリアの独占インタビューを掲載していて、これも人気がでると思います。それに、過去のプリンス関連の記事も非常に人気があり、世界中にコレクターがいるほどです。オーストラリアの人気DJの記事もありますし。

お気に入りの雑誌は何ですか?

必ずRaygun(レイガン)は買います。しかし、かつてほどデザイン的に冒険的ではありませんね。それから Spirit、Bikiniと時々Juiceも買います。カバーが誰であろうと、記事がなんだろうとよく雑誌は買います。

Text: Karen Lee
Translation: Satoru Tanno

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