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吉添裕人

PEOPLEText: Ayumi Yakura

2009年の武蔵野美術大学(造形学部 空間演出デザイン学科)卒業制作でも、発光体による作品を発表されており、以前から光には深い関心を持たれていたと思うのですが、光のどのような要素に惹かれるのですか?

私は「光」そのものに惹かれているのかな?と感じています。抽象的な存在で、実に捉えにくい要素ですが、光は私たちの生活のあらゆるシーンに密接に関係していると感じています。月明かりもろうそくも蛍光灯も光ですが、もっと根源的な、「光」そのものの美しい部分に対して、普遍的な「光」に対して掘り下げていきたいと感じています。私もよく分かっていませんが笑

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“CLEAR” 吉添裕人 作, 2009年, 卒業制作 /武蔵野美術大学 造形学部 空間演出デザイン学科

フリーランスで空間ディレクション・デザインを行われるようになって以降、これまでにどのようなお仕事を手がけて来られたのでしょうか?

会社員時代は商業施設や百貨店の設計に携わっていました。現在は引き続き大型商業施設や都市開発においてのプランニング(動線計画)やコンセプトメイキング、レストランやホテルのアートワークやディスプレイ品の特注製作やコーディネート、坪数が小さければインテリアデザインや展示デザインを承ることもあります。

空間にとって理想的なデザインを実現する為に、コミュニケーションの面で意識されている事はありますか?

空間デザインはチームで動きます。クライアントさんはもちろんですが、他の設計者やインテリアデザイナー、職人さん、様々な職種がいないと成り立たないのがこの職業です。普段の仕事では自身のデザインというよりはクライアントさんや他のメンバーが見据えている何かに寄り添っていくようなイメージだと考えています。

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“PIXEL” LEXUS DESIGN AWARD 2017 グランプリ受賞作品 吉添裕人 作

吉添さんが、デザインする上で最も大切にしている事は何ですか?

私が大切にしているのは、他人が想像している世界に興味を持って、その世界を共に実現してみるということです。私一人の世界ではできないことが、隣の人と一緒に歩くとできたりするのです。世界中の人がどのような世界を想像しているのかを想像することが楽しかったりするのかなと思います。

今後の活動予定や、未来の目標が決まっていれば教えてください。

今回の活動で自身のプロジェクトを進めていく大切さにも気づくことができました。引き続き、先述した仕事はしっかりと行いながら、そのような活動にも力を入れていけたらと考えています。

現在「LEXUS DESIGN AWARD 2018」は、吉添さんのお話にも通じる「CO-(共)」をテーマとして新たな作品を募集中です。最後に、現在応募を考えている若手デザイナーへのメッセージがあればお願いします。

このアワードはまだ未熟な可能性に対して、光を当て、一緒に発展させてくれる場だと実感しています。些細な気づきでも応募することでみなさんの何か新しいきっかけとなるはずです。来年の作品を楽しみにしています。

Lexus Design Award 2018

テーマ:「CO-(共)」
募集期間:2017年7月24日(月)~10月8日(日)
審査員:坂茂(建築家)、パオラ・アントネッリ(MoMA シニアキュレーター)、バーギット・ローマン(デザインブーム編集長)、アリス・ローソーン(デザイン評論家)、澤良宏(レクサス インターナショナル プレジデント)
メンター:フォルマファンタズマ(デザイナー)、藤本壮介(建築家)、リンゼイ・アデルマン(デザイナー)、ジェシカ・ウォルシュ(デザイナー)
主催:Lexus International
協力:designboom
https://lexus.jp/brand/lexus-design/design_award/

Text: Ayumi Yakura
Photos: Courtesy of the artist, © Hiroto Yoshizoe

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