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ポール・スミス展「HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH」

HAPPENINGText: Chiaki Ogura

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ポール・スミスのオフィス

ロンドンのコペントガーデンにある仕事場を再現。本、自転車、カメラ、兎、ロボット、手紙、メモ、ガラクタが部屋の至る所に置かれている。机は完全に物置きと化し、スタッフもその机に向かって作業はしないそう。様々なものがどのように、また、何故作られたかという好奇心が尽きないポールが、世界中を旅して集めたものがほとんどで、実際にこれらが彼のインスピレーションの源となっている。オフィスは自分の頭の中と同じなのかもしれない。

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ポール・スミスが最初のコレクションを行なったパリのホテルのベッドルーム

ポールが初めて海外で作品を発表した場所は、パリのホテルのベッドルームだった。最初のコレクションはシャツ6枚、セーター2枚、スーツ2着のみ。オートクチュールのプレス関係者やバイヤーを招待したが、最終日に一人やってきただけ。けれどその招待客から注文が取れ、ポールのビジネスがスタートすることとなった。

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ポール・スミス社のデザインスタジオ

ポール・スミス社では、世界中の全てのショップを自分たちの手で設計している。そのため本社には、ショップのデザインをするためだけの専属デザインチームがある。それぞれのショップが独自のビジョンを持ち、そのショップのある地域の特徴をデザインに反映させるように心掛けている。ショップは面白いものが見つけられる場所であるべきだと考えているからだ。

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左上から時計回りに「ポール・スミス・コレクション」「ポールの頭の中」「ポール・スミスブランド広告プロモーションのパネル」「ポールの頭の中を表現したインスタレーション映像」

会場内の写真撮影は、全て自由。ポール自身が生活の中で、興味を惹くものを写真に収めることが、インスピレーションやアイディアに繋がっているため、この展示会も訪れた人にとってそうあってほしいという願いからだ。

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ポール・スミスの言葉「Everyday is a new beginning.」

出口に、ひとつのある言葉が書かれている。それは、ポールがよく使う言葉「Everyday is a new beginning.」。毎日が新しい始まりだ、という意味。普段でも自分の社員のパソコンにこっそり付箋を貼付けているというお気に入りの言葉だそう。“同じ一日なんてない” という大きな付箋は、ポールからあなたへ最後のメッセージ。さあ、あなたはこの展示会で何を感じ取るのだろう。

ポール・スミス展「HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH」
会期:2016年6月4日(土)〜7月18日(月・祝)
時間:9:30〜17:00(金曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(最終日は開館)
会場:京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町
TEL:075-761-4111
https://www.momak.go.jp

Text: Chiaki Ogura
Photos: Chiaki Ogura

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