「トーキョー:見えない都市を見せる」展

HAPPENINGText: Yasuharu Motomiya

去る11月から2月14日まで、東京都現代美術館において開催されていた企画展「東京アートミーティング VI “トーキョー” ー見えない都市を見せる」。その名の通り、テーマは「トーキョー」。展示は大きく2つの作品群で構成されており、ひとつは東京のクリエイターがそれぞれの視点でキュレーションした「東京」、そしてもうひとつは、国内外の作家が「東京」をテーマに創る新作である。また、「80年代」「YMO」をひとつのマイルストーンとした、東京、ひいては日本がカルチャー、アートの変遷をどのように辿ったのかをプレゼンテーションする展示レイアウトとなっている。

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YMO+宮沢章夫 展示風景,「東京アートミーティング VI “TOKYO” ー見えない都市を見せる」2015-2016年, Photo: 森田兼次

イントロダクションからすぐ、今回のテーマである80年代東京のサブカルチャーを代表するアイコン「YMO+宮沢章夫」の展示が広がる。当時の海外公演のポスターやライブ衣装、4作目のアルバム「増殖」のジャケットで使われていた3人のフィギュア、ライブ映像などが展示されている。

宮沢章夫はYMOをこう語る。『彼らは極めてコンセプチュアルで資本主義と戯れている』のだと。『60年代70年代の音楽は泥臭く躍動感に溢れた“身体性”を強調するものが多かったのに対し、YMOは洗練されたスタイリッシュな演奏、ビジュアルのスタイルで“非身体性”という全く新しい感覚を創ったのだ』。YMOによって表現の可能性が広がり、のちにファッションの多様化が進んだ。それは2016年現在においても勢いが止どまることを知らない。

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蜷川実花《TOKYO INNOCENCE》展示風景,「東京アートミーティング VI “TOKYO” ー見えない都市を見せる」2015-2016年, Photo: 森田兼次

国内、国外の様々な分野で活躍するクリエイター達が見据える80年代以降の現在、近い未来の様々な角度から創られた「トーキョー」とは。蜷川実花キュレーションの「自己演出のための舞台装置」は、訪れた観客のための蜷川ワールド全開の撮影セット。艶やかさの中に毒々しさもあり実に奇抜なセット。現在の都会の色気を見事に演出しながら80年代以降の「東京」を描いている。

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