NIKE 公式オンラインストア

第9回 上海ビエンナーレ

HAPPENINGText: Hiromi Nomoto

P1090073.jpg
都市パビリオンの一つは、上海で人気の通り沿いにある。古く崩れかけた建物を利用した展示は興味深かった。
 
上海ビエンナーレ「再発電」に伴って、大規模な上海市内のアート施設開発が始まったことにも触れたい。「パワー・ステーション・オブ・アート」の開館記者会見では、上海万博の中国館が「中華芸術宮」としてリニューアルオープンしたことも同時に発表されたのだ。

そして注目すべきは、私立美術館の創立だ。中国人アートコレクター夫婦がオープンした「龍美術館」は、中国古代の書画や陶器からプロパガンダ作品、中国コンテンポラリーアーティストの作品までを網羅している。2013年秋にはインドネシアのYUZ基金によって黄浦区に世界のコンテンポラリーアート作品を集めた美術館が開館する予定だ。

P1100947.jpg
上海のアーティストのシー・ジーインの海をイメージした作品「公海」。作品の後方には海へと続く黄浦江が流れているのが見える。
 
多くの場合、中国の政治と文化の中心は北京であると言われがちである。上海はビジネス都市の印象がとても強い。しかし、今後都市が更に発展する為に文化が重要であり、その計画の出発としてのビエンナーレだったように感じられる。今後アートが上海でどう組み込まれ、どのような影響を与えるのか楽しみである。 
 
第9回 上海ビエンナーレ
会期:2012年10月1日(月)〜2013年3月31日(日)
時間:9:00〜17:00(月曜休)
会場:パワー・ステーション・オブ・アート
住所:上海市花園港路200号
入場無料 (2013年1月1日より)
TEL:+86 21 3110 8550
https://www.shanghaibiennale.org

Text: Hiromi Nomoto
Photos: Hiromi Nomoto

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
カラードットインク
MoMA STORE