コンタクト・ゴンゾ

PEOPLEText: Mariko Takei

5月15日と16日にYCAMにてパフォーマンスをされますが、音や空間のインスタレーションを手掛けるアーティストの梅田哲也氏とコラボレーションされるそうですね。その内容をご紹介いただけますか?

ゴールデンウィークに一緒にツアーをして爆竹や発煙筒で遊んでいました。梅田哲也氏からは『ぼくハンマー投げするわ』とだけ、聞いています。

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AD:加藤賢策(東京ピストル)

他にも最近ですと宇治野宗輝氏とのコラボレーションなど、音を通じた活動をされているアーティストの方と一緒にパフォーマンスをしている印象があります。実際にはコラボレーションされるアーティストにはどういった方が多いのですか?また、コラボレーションする相手により、表現される方法(内容)にどのような違いがありますか?逆に、共通していることはありますか?

いろいろな人たちと一緒に活動をするようになったのは最近のことです。
というのも、僕たち自身もメソッドとしては途上にあるので、とりあえずは自分たちの軸を作る必要があると思います。ここ3年間くらいは、本当にシンプルな了解事項を確認し、新たに合流した仲間にそれを伝えるという作業をしていました。「打ち合わせのふりして飲んでるだけ。」と言われるかもしれませんが、実際はそういうことです。

最近、やっとそれを他の作家の仕事と接合させることができるのではないかと思い始めています。基本的には相手が何をしていようと、その人に惚れてしまったら何でも成り立つと思います。例えば、バンド「にせんねんもんだい」の姫野さやかさんの場合は、YouTubeで見て、その切実な動きに感銘を受けて一緒にやってくれるようお願いしました。なので、お客さんにもその動きを見てもらいたくて、舞台でやったときは、背中を客席に向けてもらっています。いつもと違うことは「何を見せたいのか」という必然的な要請であると言えます。

大工の白藤垂人氏には「六本木クロッシング」での構造体などのデザインや施工をお願いしています。白藤さんは長屋などが解体されたときに出る古材を使って、大阪でお店などを作っていますが、その方法やスタンスはとても牧歌的であり、それ故に都市においてはときに叛乱的であったりもします。

パフォーマンスだけはなく、例えばコンタクト・ゴンゾの雑誌も作ったのですが、これは甲斐賢治さんなどに手伝ってもらっています。編集するということに関してとても共感できる考えをお持ちなのでお願いしました。先日も(大阪旋風プロジェクトが発行する)「インタビューズ」という、コンタクト・ゴンゾのインタビューを掲載してもらったフリーペーパーを大阪で編集されましたが、とても現代的な「朴訥ネス」を含んだ編集になっていてかっこ良かったです。
コラボレーターとして共通しているのは多分みんな「おいしいものが好き」ということだと感じています。「好き」というよりもおいしいものがどこにあるかちゃんと知ってるって感じですかね。

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表現する際に、身体以外に他に必要な素材や道具、要素などはありますか?

これがないといけない、というものはありませんが、インスタントカメラやペットボトルをよく使います。最近は、インスタントカメラが入ってるビニール袋もパフォーマンス中に投げたりしますが、そのふわふわした動きに一瞬、癒されています。すぐまた殴られるんですが。
あ、でも一番必要なのは睡眠かもしれません(…zzz)。

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