旧自転車工場の「ラブニール・サイト」（未来の場所）で開催された「サルーン・シリーズ」展。ベルギーのリールで開かれた「サウンド＆ビジョン」のイベントの一つとして行われた。

Illustrations and composition by Sabbo Verleye

この自転車工場は1905年頃に建てられたもの。屋根を修復し、ガラスと鉄でできた建物には、明るい日が差し込む。工業的なものに自然光が満たされ、展示室は何とも言えない雰囲気を醸し出している。薄汚れた雰囲気でもなく、上品なだけの雰囲気でもない。

The photography of Jelle Sluyts was intruiging because of its narrow framework, Photo: Jelle Sluyts

展示室は、複数のアーティストの作品で飾られ、各アーティストはブースで区切られている。「サウンド＆ビジョン」の名のとおり、写真やイラスト、ビデオといった”ビジョン”が、DJによる”サウンド”で彩られる。

Untitled paintings by Leen Michiels, 2009 – 2010

作品を一つにまとめることで、想像力を強制することも、作品を理解するための説明も必要ないように配慮してある。そのおかげで、鑑賞者は楽しむことに集中でき、退屈することもない。

ベルギーの8月は雨が多いが、雨上がりの工場の前庭には、おしゃべりに興じる沢山の人々がいた。

Saloon Series
会期：2010年8月29日（日）
会場：L’Avenir-Site
住所：Sionsplein 19, 2500 Lier, Belgium
https://www.lavenirsite.be