「古くて、新しくて、借りもので、ブルーなもの」展

HAPPENINGText: Francesco Tenaglia

キュレーターのアーロン・ローズは洗練されたアートマガジンとして知られる季刊誌「ANP」と、「ビューティフル・ルーザーズ」の関係者として知られている。ビューティフル・ルーザーズ(美しき敗者たち)は、青春時代に特有なスケートボードやヒップホップなどのアート的なムーブメントをローズの視点で解釈された展覧会で、その内容はローズが、ニューヨークのアレジットギャラリーのキュレーターとして扱い続けてきたものだった。

Something Old, Something New, Something Borrowed, Something Blue.
Ari Marcopoulos, Alice, 2008

アリ・マルコポロスの白黒写真は、感覚の落ち着きを表現している。マルコポロスはオランダ出身の作家で、1979年にアンディー・ウォーホールのアシスタントとして知られることになった。彼は長年ストリートカルチャーに関心を持ち続け、自らそのムーブメントにも参加した。また、DMCやビースティー・ボーイズなどのヒップホップアーティスト達とのコラボレーション作品を発表し、ストリートムーブメントの名付け親的な存在の一人として認められている。

Something Old, Something New, Something Borrowed, Something Blue.
Ryan McGinley, Jake Sleeping, 2007

展示には写真家ライアン・マッギンレーの作品もある。マッギンレーの、若者の至福とエネルギーを捉える能力は驚異的だ。彼の写真で被写体となる若者たちは、社会活動やレクリエーション活動に従事している瞬間であっても、マッギンレーの写真の中では、特定の場所や時間、文化的運動が記録されているようには、ほとんど見えない。被写体になった若者達は、「その場にいる」くらいのマジックのような緊張感を保ったまま、停止している。

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