ギャラリー・ロケット

PLACEText: Yoshihiro Kanematsu

階段を下りれば、飯田竜太のフライヤーの彫刻と、写真家かくたみほ氏の写真を文庫本のフレームに収めた作品が数点。奥には内沼×飯田×施井のユニット「森」による、「本+本+本=森 第2番 作品1」が、照明を浴びて佇んでいた。その中に、丁寧に梱包されたビンテージ雑誌が、古レコード屋のように並べられてある。

ギャラリー・ロケット

「森」による作品は、「ノルウェーの森」など、題名に森が象徴的に入っている作品を内沼氏がピックアップし、飯田氏と施井氏が作品に仕上げたもの。かくた氏と内沼氏のコラボレーションでは、タイトルと写真が屈折して浮かびあがり想像力を喚起する。これらの作品の共通点は、本や紙がマテリアルであると同時に、エディトリアルを飛び越えた文脈が生まれていることである。本は、タイトルや歴史的意義、あるいはあの人のオススメの本とか自分の人生を変えた本など、様々にメタな情報を持っている。それを紐解くことで、いろんな遊びの可能性が見えてくるのだ。

ギャラリー・ロケット

そんなアートに触発されて古い雑誌をディグするとき、思いもよらなかった視点がハッと頭をよぎるだろう。当時の広告のトレンド、世相と表紙の関係、「風刺」が大きなカテゴリーだった風潮。いろんな発見がだんだんと意味を持ち始める。もちろん、見栄え重視でも構わない。いつしか自分とのつながりが見えたのなら、それはきっとあなたが持つべきものだったのだ。

賑わいを見せる夜のブックマーケットは、いつも話し声であふれていた。その会話からお客はまた、買うべき理由を見つけていくのだろう。

gallery ROCKET
時間:17:00〜21:00(日・月曜日休廊)
住所:東京都港区南青山3-14-10 CAPビルB1F
TEL:03-5412-1815
https://www.rocket-jp.com

Text: Yoshihiro Kanematsu
Photos: Hiromi Fujita, Miho Kakuta

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
ステファン・マークス
MoMA STORE