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モーツアルトバンド

PEOPLEText: Christina Merl, Eric Willemsen

まさか、みなさんはウィーンに住んでいる人たちがアマデウス・モーツァルトの生誕250周年を目一杯に祝ったのだろうと思ってないだろうか? ふふふ、それは全くもって逆である。パーティはしばらく続くだろう。ウィーンのコンサートホールでは未だに著名な作曲家のクラシック音楽を楽しむことができるのだが、一方で全く異なったものが今月末に出現する。それは巨匠に関する、驚くべき新しい見方を教えてくれるだろう。それはロックであり、ソウルであり、外にある。そうそして、もちろんのことそれもモーツァルトなのである。


© Mozartband

もしもロックミュージックとモーツァルトとの組み合わせが、ファルコの80年代のヒットソングである「ロック・ミー・アマデウス」の記憶をかすかに思い起こさせるだけならば、ウィーンで5月26日、27日に開催される素晴らしいイベント、アオガルテンに行くといい。その開催場所は、ちょうど224年前にモーツァルトが歴史に残るモーニングコンサートを指揮したところである。西暦2006年、モーツァルトの音楽が再びこの庭園を駆けめぐる。少し違った方法で。公開予定なのは、モーツァルトバンドと、ザ・プラグ・チャンバー・オーケストラ、ジョー・ザビヌル、ザ・アレーグル・コレア・グループらによる2つのスペシャル・パフォーマンスである。


© Mozartband

モーツァルトバンドは、その始まりが1995年のウィーンにあるのだが、それは5人のオーストリア人音楽家がヴォルフガング・シュタリバヒャーの指揮の元に、モーツァルトのクラシック作品にいくらか現代的な解釈をしたものを演奏するために集合したときである。彼はモーツァルトから着想を得て、彼自身のロック、またソウル・ミュージックの開始点としてオリジナル作品を作っている。ときどきシュタリバヒャーは元の楽譜から即興演奏をすることがあり、時々モーツァルトのメロディが停止する部分を延長する。その結果、未だに私たちにモーツァルトの独特な曲を思い起こさせるような新しい音ができるのである。

その一方、モーツァルトバンドは9人の音楽家の集団にまで成長した。彼らはオーストリア、ドイツ、スイス、スロヴェニアにて定期的にコンサートを行っている。2002年には、「ソウル」という最初のCDをリリースした。2006年の最初の数ヶ月、彼らは何回か特殊な(メディアの)パフォーマンスを行ったが、疑う余地のない最も重要な場面はアオガルテンでの2回の野外コンサートになるだろう。それらを素晴らしいものたらしめているのはその場所だけではなく、彼らがモーツァルトから着想を得て作った新しい曲の大部分を演奏するとアナウンスしたという事実である。そしてそれはまた、今月末にリリース予定の彼らの2作目のCD、「ヴォルケーノ・アレーグル」においても見られることだろう。

Augarten
会期:2006年5月26日、27日
会場:Augarten Park
住所:1 Obere Augartenstrasse, 1020 Vienna
TEL:+43 1 332 2694(Buero Kultur.Park.Augarten)
office@kultur.park.augarten.org
https://www.kultur.park.augarten.org

Text: Christina Merl, Eric Willemsen
Translation: Yuhei Kikuchi
Photos: Courtesy of Mozartband

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