ロバート・スミッソン「フローティング・アイランド」

HAPPENINGText: Carlos J. Gomez

埠頭に10分もいるとひんやりとした寒さを感じる季節になった。曇った日曜の夕方、タグボートを待っている間に秋の到来は告げられた。およそ35年間、ニューヨークで最も期待された訪問者を見るために人々はここに集まった。

それは「フローティング・アイランド(浮遊する島)」と呼ばれるパブリックインスタレーションであった。作品である公園は、元々1970年にロバート・スミッソン(1938-1973)によって考えられた縦10メートル横30メートルの艀船(はしけぶね)の上にある。

この浮き島は、ホイットニー美術館で現在開催されているスミッソンの回顧展に合わせ、この2週間、マンハッタンの灰色の川を毎日のろのろと移動していた。

一時間が経過し、公園が地平線に現れると同時に人々は熱狂したようにカメラを構える。ハドソン川で彼のアイディアを見るのには若すぎるうちに没した現代作家の死後の贈り物をみられるのは今日が最終日である。

浮き島は、まるで夏のように、おそらく現在は行ってしまっただろう。しかし、スミッソンの作品は10月23日までホイットニーでまだ見ることができる。

Robert Smithson retrospective
会期:2005年6月23日〜10月23日
時間:10:30〜18:00(火曜日休館)
会場:Whitney Museum of American Art
住所:945 Madison Avenue at 75th Street, New York, NY 10021
TEL:+1 212 570 3600
http://www.whitney.org

Text: Carlos J. Gomez
Translation: Wakana Kawahito
Photos: Carlos J. Gomez

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