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ソナー 2005

HAPPENINGText: Peta Jenkin

予想通り、次の日のスタートは遅かった。前日の休暇を祝うお酒から少々二日酔い気味でどんよりとしていた。しかしそれもビーチへ行くとすぐ消える。ビーチでは新鮮な空気を吸い、カタロニアのおいしいおもてなしを受け、強くて美味しいコーヒーを飲んだ。


Blumm doing funny things with his guitar

お腹を満たし、再び私たちは人込みに乗り込む準備ができた。金曜日のラインナップは、あまり有名では無いが面白いサウンドのライブが約束されていた。もちろん有名なアーティストもすこし交えてある。「ソナー・ドーム」は芝生に座った人で埋め尽くされ、そのうちゆっくりと、オートパイロット・レコーズ・ショーケースからのドイツ・ブラムのなだらかなサウンドにのりはじめた。そのシャイなドイツ人はアコースティックギターと共にステージに座り、エレクトロニックのサンプルをバリバリならしながら、メロディーをかき鳴らした。


World’s End Girlfriend

夕方に近づいてくると、「ソナー・コンプレックス」のくぼんだスペースで面白いタイトルの(そしてなぜか日本によく見かける)ワールズ・エンド・ガールフレンドがパフォーマンスを開始した。日本出身の2人のメンバーが、無気味で静かなビートで演奏し始め、落雷のようなドラムと、エレクトリックギターと共に、ゆっくりと大規模に発展していった。弦とボーカルが重なり、突然催眠的に聴覚を襲ってきた。大地の音のように。私は目を閉じると、おそらく彼らのガールフレンドがこのきっかけになっているという黙示が想像できた。

だいたい18時40分くらいのこと、私は「ソナー・ビレッジ」の隣で日を浴びながら休憩していた。すると人の群れが一様に「ソナー・ドーム」の方向に向かっているのに気付いた。何かが始まるらしい。急いでプログラムを見ると、ベルリンのエレクトロ・スーパースター、ミス・キッティンが18時50分に、つまり今から10分後に演奏する事になっている。私はその群れに加わり、もう少しでそこに着くところだった。しかし、私はステージの端の渋滞にはまり、彼女が「ソナー・ビレッジ」のもっと大きなアウトドア・エリアで演奏しないことを悔やんだ。どんな時も、ただの数人の同じようなコメントから情報を得てレポートにするのはあまりいい方法ではないが、少なくとも彼女の歌声には自発性があった。


Electro-diva Miss Kittin

私の人込みに対する恐怖心は、ミス・キッティンを一目見ようという行動で打ち破られた。その後私はCCCBの2階に上がり、今年のソナー・レコード・フェアが何にオファーされるのかを見ようとした。途中で、カウチとコーヒーテーブル、DJのセットアップをしていた入口に隣接している小さな部屋に、外の太陽と熱から逃げるようにして入り、道がそれた。

空からゆっくりと光が消えていき、会場の側にあるレストランにてビールを飲みながら、その日のエンターテイメントを振り返る時間になった。そこでは他のフェスティバルによく行く人々の交流の場になっていた。

間もなく私たちはシャトルバスに乗り込み、工業用地帯にあるソナーの夜の会場へ向かった。もうしわしわになってしまったプログラムを見ると、ライブのハイライトは、ケミカル・ブラザーズ、DJジェイムス・マーフィ、ジェイミー・リデル、ル・ティグラ、そしてソフト・ピンク・トゥルースだ。

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