DOTMOV FESTIVAL 2005
DOTMOV FESTIVAL 2005は、未知なる才能を持ったクリエイター発掘と作品紹介の機会の創出を目的に、開催されるデジタル・フィルム・フェスティバル。世界中から作品募集を受け付け、寄せられた作品は、オンラインマガジン「SHIFT」のプロデュースするカフェ「SOSO」を会場に、2005年11月1日~30日の1ケ月間に渡り上映されます。
今年集まった作品総数は、世界28カ国から364作品。中からゲスト審査員により優秀24作品を選出。選出されたすべての作品動画をウェブでも公開(公開終了)。また期間中は、関連オーディオ&ビジュアルイベントも多数開催します。
さらに、11月にEUでリリースする、パリで活動する日本人映像アーチスト、河村勇樹のDVD作品集「SLIDE」を、また日本と欧州の映像の交流企画を進める「openART」プロジェクトの1000を超える作品のライブラリーより、厳選作品を特別上映します。
さらに、本年度は特別展示作品として、ヨーロッパで活躍する大石暁規のインタラクティブ・アニメーション「MICRO PLANTATION」を実際にプレイ体験できるよう展示します。
上映作品 (ウェブ上での公開は終了しています)
終わりの朝
04:20 | 2005 | Japan
Dir: アライユウジ- アライユウジの「終わりの朝」は象徴的な詩のように、虫の陰気な羽ばたき、さびれた土地、苛酷な風と共に始まり、まるで木に残った最後の一葉や剃刀のように鋭い。しかし、なめらかなミュージックは、このとても非現実的な幻想世界の最後の朝へと導く。私が感じたものが制作者の意とするものかは定かではないが、この制作者は、裸の子供の荒廃した地球やその終わりに対する苦闘を通して、私達の中にあるさびれた魂に最後の望みの一滴をもたらせたかったのでは、と思う。最後のシーンで野原を自転車で走る少女が鳴らしたベルの音は、私自身の夢に現れた。知覚力があり印象的で、美しい作品。
選出・文:Sugarcube
Collision
02:30 | 2005 | UK
Dir: Max Hattler- 個人で制作するデジタルムービーは、いかにテクノロジーの枷が外れたとはいえ、実際のところショートムービーに成らざるを得ません。映像ソフトウェアの動作環境はデジタルムービーの現状を表しています。「最低動作環境」では全く使い物にならず、それなりにハイスペックな「推奨動作環境」でどうにか動きだします。かつての95年当時のVJムーブメントは技術的には稚拙なものでしたが、抽象表現をメインとしたその映像は、サウンドとの融合という一点に於いてまっとうなものでした。完成度に於いてサウンドと映像のバランスを欠いた作品も見受けられるなか、マックス・ハトラーの2分30秒の作品「Collision」は目を引きました。敢えて既存のミュージッククリップの模倣を目指すのではなく、明確に自立した映像作品を目指した意志を評価します。このポリティカルな作品で為された映像のクリエイションは、直接的なメッセージを伝えるというよりも、NHKの偉大なミュージッククリップ番組「みんなのうた」を彷彿とさせます。日本の伝統的なサウンド&ビジュアル・インスタレーション“花火”を彷彿とさせつつも、かの国の国旗が散る様は多くの物事を喚起させます。このイメージの喚起力に於いてこの作品は突出していました。
選出・文:Jiro Ohashi
Vishnu en Provence
05:50 | 2005 | France
Dir & Music: Tristan Mendes France- タイムレスで詩的で、考えさせられる作品。
愉快でいて不安定な人間の象。
超/自然。
選出・文:The Designers Republic
Echopraxia
01:29 | 2005 | Hong Kong
Dir: Fu Pok Yan- とてもシンプルだが刺激的。
デジタルビデオのテクノロジーを印象的に用いている。
選出・文:Yoshi Sodeoka (c505)
Birds
04:02 | 2005 | Japan
Dir & Music: 半崎信朗- 美しい手描きのアニメーションが調合され、重なり、見た事のあるような、しかしオリジナルの作品。今日、デジタル作品がありふれる中、アナログの試みは新鮮に映った。質感、色、そして総体的なビジュアルスタイルは、テリー・ギリアムの時代を思わせる、生きたショートフィルムを作り出した。
選出・文:Motion Theory
Mano – Cycle
01:00 | 2005 | France
Dir: Lindsay Patrick
Music: 林 洋介- 深く考えさせるようなものである必要はない。
太陽が出ている。茂みのある小さな家。
手はマウスの上に。飛行機は空を切る。
カタカタというリズム。
選出・文:Fork
Acoustic
06:50 | 2005 | Japan
Dir: Antenna
Music: Raymond Team
Gate vision
05:24 | 2005 | Japan
Dir: 小林和彦
Love History
14:02 | 2005 | Spain
Dir: Chuchu Nunez
Sound: Aitor Amozarrain
白鯨
05:55 | 2005 | Japan
Dir: Soichi Ando
Courtesy of BroadStar
The Cage
01:00 | 2005 | U.S.A.
Dir: Qian Qian
Century Gothic
03:14 | 2005 | U.S.A.
Dir: Mike Winkelmann
Fancy
04:35 | 2004 | Japan
Dir: 山口 晋
Music: KONNO
Gestalt
05:25 | 2003 | Germany
Dir: Thorsten Fleisch
Panulirus
01:30 | 2005 | Japan
Dir: Tatsuki Saito
Motion A:flow
02:30 | 2005 | Japan
Dir: Yuki Ogawa
The front of the mirror
02:20 | 2005 | Japan
Dir: 上 球音
4 Senses
02:08 | 2005 | Latvia
Dir: Ojars Apinis & Ieva Dzintare
Sound: Ojars Apinis
Electric Sleep
02:14 | 2005 | U.S.A.
Dir: Kevin Kunze
Music: Jim Clark
Horizon
05:15 | 2005 | Japan
Dir: Hiroshi Kondo a.k.a Second To None Works
slide002
04:40 | 2005 | Japan
Dir: ひらた たかひろ
Small Ship
06:15 | 2005 | Japan
Dir: 鍛冶周作 & イッチー
Music: Yossy Little Noise Weaver
Daybreak
03:24 | 2004 | Japan
Dir & Music: SharpEND
Courtesy of BroadStar
協力
【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。