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バンクーバー・パフォーマンスアート・ビエンナーレ 2003

HAPPENINGText: Aya Takada

バンクーバー・パフォーマンスアート・ビエンナーレ 2003が、10月18日から11月29日の6週間、バンクーバーのアーティスト・ラン・ギャラリーや、メディアアートセンターで開催された。

バンクーバーにおけるパフォーマンスアートの現状をテーマに、ディック・アヴェンズ、アンドレ・スティット、へスター・リーヴ、ロドニー・グラハム、クリスティーン・スティルズ、ジュリアナ・バラバス、ボリス・ニスロニーなどの海外、国内パフォーマンスアーティスト39組がバンクーバーに集結した。

ライブパフォーマンスと一言でいえども、このアートフォームを定義するのは難しい。一定の形を持たない、発展性のある「パフォーマンス」というメディアは、表現する側にとっては開放的ではあるが、オーディエンスの理解やコミュニケーションを高めるには難しい。

フェスティバルのアートディレクター、デイビット・ヨングは、バンクーバーのアートコミュニティの中で過小評価されつつあるパフォーマンスアートの現状を取り上げ、パブリックの意識を高めようと、このフェスティバルにライブパフォーマンスとパネルディスカッションを取り入れた。ヨングが題した「パフォーマンスアートとアカデミー」というタイトルからも、本フェスティバルが、真剣にパフォーマンスアートの社会的、文化的価値の向上を図っていることが分かる。

期間中の毎週日曜日には、グラントギャラリーにてライブパフォーマンスについて、パブリックとアーティストが語り合える場が設けられた。ディスカッションのテーマは「セオリーとハイブリディティ」「パフォーマンスアートの将来」「コラボレーション」「プロセス」「メモリーとパフォーマンス」「トラウマとエンデゥランス」と幅広く、語られることのなかったパフォーマンスアートが、毎週2・3時間に渡り語られた。ヨング自身もパネルの一員となりディスカッションに参加していた。


David Yonge and Jamie McMurry at grunt gallery

オーディエンスがライブパフォーマンスのある役割を果たし、アーティストは、空間に存在する全てをメディアとし、作品を作り上げる。10月25日、クライングルームでのミーマ・プレストンの「ピクニック」はまさにオーディエンスと彼女の双方向性によるものだった。

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