アート・フューチュラ 2002

HAPPENINGText: Daniel Ramirez Centurion, Maria Paz Pedreros

『エレクトロニックミュージックと、ゲームカルチャーは共に成長しています。安価な家庭用テクノロジーによって、クリエイティブな自主性が可能になり、この2つのカルチャーに対する人気を高めていると言ってもいいでしょう。大規模なビデオゲーム企業が既に、ハリウッド映画の制作費を牛耳っているように、エレクトロニックミュージックのカルチャーと同様、ゲームカルチャーも楽しく、不遜なオーディオビジュアルのミックスのなかで、アンダーグランドと産業を一つにしているのです。』ー フィフティ・フィティのサイトより抜粋。

「キャンパスとしてのウェブ」では、10名のアーティスト・プログラマーによって制作された、誰もが一度は経験したことのある「コードについての問題」に関する具体的なインターフェイスが紹介された。その中でも、AREA3(バルセロナ)、エントロピー8スーパーマーク・ナピエール、リア・アンド・デクストロ、ジョン・サイモン・ジュニア、インサートサイレンス、アントニオ・メンドーザ、ジョシュア・ニモイスコット・ドラベスペドロ・ソラ-の作品が素晴らしかった。

「ネットワークにおける未来の音楽」というカンファレンスを行ったのは、バルブスターのパブロ・ソト、フリー・ミュージックのナーチョ・エスコバール、フィフティ・フィフティのペドロ・ソラー。コマーシャル用、またノン・コマーシャル用音楽の著作権侵害は、音楽業界が望むようなものから、大企業のあり方に影響を及ぼしているのではないか、という論議が交わされた。また夜には、チームテンドー(フランス)、グウェム&グウェメテス(イギリス)、ザ・シ-メン!(オランダ)、ワンガンモンスタ(スイス)などによるプレイタイムを楽しむことができた。

驚くべき作品を発表したのは、ザ・シーンというグループ。この祭典自体を一つの「アート」としてとらえ、64kという限られた容量内で、「イントロ」という素晴らしい3D表現と環境を可能にした。このような限られた中で、あのような素晴らしい作品はどのように作られたのだろうか?全てリアルタイムで再生できるように制作されたのも、特筆すべき点。つまり、その場で目撃していること全てが、コンピュ-ターに関連したものなのだ。この作品に関するパーティーも、バルセロナ市内でいくつか行われた。その様子は、BCN・デモ・パーティ アートフューチュラ2002のサイトで見ることができる。プロジェクション、DJ、アーティストの写真とリンクなど、盛り沢山な内容だ。

BCN・デモ・パーティー アート・フューチュラ2002の受賞者は以下の通り。
ファスト・コード部門:イサック2
ファスト・GFX部門:ショック
ファスト・ミュージック部門:DJラモン&DJデイビッド
GFX 2D部門:ショック「インマキュラダ・コンセプション」
GFX 3D部門:ワンスク8マン「アルディラ」
SID部門:フィナ-「N340ブルース」
チップチューン部門:イェッパ・ジョス&ウィザード
マルチチャンネル部門:スマッシュ「ソウル・アダクター」
ハイ・クォリティ部門:アルミダス「ムーブディーマ」
ワイルド部門:アスナー「レラザス01」
イントロ4K部門:フュージョン「ブラーサックス」
デモ部門:ボア「ペトロレロ」

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