トラフィック
PEOPLEText: Naoko Ikeno
今月のSHIFTのカバーデザインは、どのようなことを想像して制作しましたか?
SHIFTは変化の際のちょっと浮いた感じを持っていると思うんです。それと、SHIFTはパブリケーションやネットワークを通した多様性とオリジナリティの象徴でもありますよねSHIFTでは世界中のグラフィックデザイナーの活動について総合的な視野を提示していますから。
それで、僕達は「SHIFT」という単語をアニメーションに変換してマップの世界で表現するという事をイメージしました。もっといえば、ユーザーがカラーポイントを使ってそれぞれ違う結果を生む(自分だけの結果、自分だけの「SHIFT」/マップ・ワールド)インタラクティブな物をつくろうと思ったわけです。
このアニメーションは、まず(紙の上で)グラフィックデザイナーとプログラマーが一緒にインタラクティブなコンセプトを立て、それからグラフィックデザイナーがスクリーンで実際にデザインし、最後にプログラマーがショックウェーブのアプレットに起こすという過程を経てできました。
フランスで活動していることについて、どのように思っていますか?
フランスはいつも「文化的で知的な国」で通っていますけど、グラフィッククリエイションに関しては、まだまだです。グラフィックデザインのスタジオは新しい方法を受け入れずらく、マルチメディアに関しても同じです。でも、自信を持っていこうと思います。それにこれから変わっていくでしょうし。
日本についてどう思われますか?
フランスでもつまらないステレオタイプをいくつか耳にします。「日本=カメラ、先端技術、勤勉な人々」みたいなものをね。でもSHIFTのおかげで、日本はそれだけじゃないんだ!ということを知っていますよ。とりわけファッションや現代アート、音楽といった分野で、開かれた自由な空気が流れているのを感じます。例えば、日本の学生のファッションは大胆ですね。
今、一番興味があるのは何ですか?
展覧会や出版などの個人のプロジェクトに現在重点を置いていますが、将来「トラフィック」としての仕事にも関係してくるでしょう。ユーザーと一緒に何かを作れるようなオンライン、あるいはリアルタイムで進行するネットワークのアプリケーションも製作したいと思っています。それと、ガスブックにも是非参加させて下さい。
好きなビジュアル/グラフィックデザイナーを教えてください。
有名なトマトやデザイナーズ・リパブリックは勿論好きですが、これといってお気に入りというのはないです。有名な、あるいはあまりよく知られていないグラフィックのサイトを見て過ごすのが好きで、いつも新しくてびっくりするようなものを探しています。
最後に、今後の予定を教えて下さい。
現在、他のプログラマー、デザイナー、グループとの交流を目的としたマルチメディアの展覧会を考えています。もうすぐお知らせできると思うのでウエブサイトをチェックしていてください。
Trafik
住所:3 Place Saint-Vincent, 69001 Lyon, France
trafik.beaune@wanadoo.fr
https://www.lavitrinedetrafik.com
Text: Naoko Ikeno
