ブリッジ・マガジン
THINGSText: Matt Smith
ブリッジ・マガジンという雑誌がある。これは、インディペンデントなジャーナル誌で、文学、ビジュアル・アート、音楽など、とにかく幅広いジャンルを扱う雑誌。哲学者のチャールズ・テイラーも、この雑誌で、調停的な認識論を発表しているほど。年に3回のペースで発行されており、コンテンツの質はその号によって偏るものの、号を重ねる毎に見た目は徐々に良くなってきているようだ。
第5号では、ロック評論の大御所、グリール・マーカスのインタビューや、老練な詩人、ロバート・クリーリーの詩などが紹介されている。その他にも、アーティスト、ジョエル・ロスによる脱力感溢れるプロジェクトや、同じくアーティストのペレグリン・ホニッグとシャロン・シャピロのインタビューも掲載。
ブリッジ第6号はこの3月に発行される予定。この発行に合わせて、出版者でもあり、チーフ・エディターでもあるマイケル・ウォークマンとアート・ディレクターのマリー・ワルツは、ブリッジのオフィスをギャラリースペースに移転させた。1Rギャラリーというギャラリーの空間の一つをシェアする、というものだ。このように、ビジュアル・アートに深く関わっている団体とつながリを持つことは、ブリッジ自体の編集的な内容の向上、という可能性も生み出し、また、ちょうどそれぞれのキャリアを歩み出した1R所属のアーティスト達が多くの人に知られるチャンスともなるのである。
現在1Rギャラリーでは、ジョエル・バクスター、ポール・ディッキンソン、ポール・メルヴィン・ホプキン、ジョン・ネフ、キャシー・リッチランド、アマンダ・ロス・ホー、スターリング・ルビー、アーロン・ヴァン・ダイクの作品が紹介されている。
Subtle, not so subtle
会期:2003年2月7日〜3月15日
会場:1R Gallery
キュレーター:Kirsten Stoltmann and Mark Alcazar Diaz
https://www.bridge-chicago.org
Text: Matt Smith
Translation: Sachiko Kurashina
Photos: Courtesy of Bridge Magazine