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地球大爆破

THINGSText: Taketo Oguchi

どのようにこのプロジェクトをはじめたのでしょう?きっかけは?

「ヘンなドラマ企画をやりたがっているおかしなヤツがいる」、ということを聞きつけて BS-i のプロデューサー鈴木早苗さんが声をかけてくれたんです。僕の中では最初は毎週一本づつ放送する連ドラ形式で考えていたんですが、特番で2時間一気にやっていいって言ってくれて。「やらしてください!ぜひぜひぜひぜひ!!」って犬のように喜んで創り始めました。

「企画」意図は?

いま、一番自分が観たいと思う作品を創ることです。超個人的に言うと、「やられた!」と思えるもの。それに出会って、ノックダウンされちゃうようなもの。たまにありますよね。「らららムジンくん」とか。石野卓球の「ポリネシア」というミュージックビデオ、これも観たとき卒倒しました。トレインスポッティングのオープニングも強烈だったし、キムタクが出てくるサントリーリザーブのCFも最高に理解不能だったし、ナイキのCFは鳥肌がたつくらいカッコイイ。

ドラマもこれくらいカッコ良くていいんじゃないかと。映画よりもスゴくていいんじゃないかと思っていました。発想としてはこんなところ。あとは演出、技術、ビジネス面全てに勝算があったので、企画を進めました。

苦労した点は?

放送規格が全く新しい「デジタルハイビジョン」だったこと。これは悩みました。悩むというか、だれも知らないんですよ。HDってどういうことなのか。

現行のテレビフォーマットの6倍の情報量を持つハイビジョン画像を作るためには、撮影から、編集、録音など全ての制作課程で変更が生じる。さらに映像がきれいな分、セットやメイク、照明まで影響してくる。さらにさらに、全てにおいてマシン環境がしっかりと整っていない。編集室なんか絶対的な部屋数不足で、放送前の1ヵ月はどこもいっぱいになり、僕らの5チームがケンカするほどでした。

監督はじめスタッフと僕とで、松下電産さんに行って勉強会したりもしました。今回のスタッフはフィルム畑が多いので、デジタルハイビジョンという概念から勉強して、テスト撮影、ポスプロ・デモなど何度も繰り返し、現場でも何度も撮り方を変更しながら、まさに手探り状態で制作進行していきました。おかげさまで苦労した分、ハイビジョンというか、「高解像度で映像を創る」ということに絶対的な自信を持つことができたんですけどね。

また良かったと思える点、印象に残った点は?

苦労した点が全てよかったと思える点に変わりました。デジタルハイビジョンでの制作ノウハウっていうのは、映画にもそのまま使えるので、大画面放映を念頭におきつつ、予算をうまくつかった制作方法をとることができると思います。

全ての制作課程が僕にとって印象的だったので、特にこれというものはあげにくいのですが、この作品を通してのスタッフ、キャストなど全ての関係する人々との出会いは印象的でした。全員がまさに前向き。いいものを創ろうという純粋さと気合と根性を、ひしひしと感じました。

あと僕がいうのはナンですが、「日本のクリエイティブはスゴイゾ!」ということでしょうか。

BSという限られた媒体での放映というのがとてももったいないと思うのですが映画祭への出品や、DVD化などの予定は?

ホント、もっと沢山の人にこの作品を観て欲しい。だからBSでも何回か再放送しますが、それに加えて劇場でも公開したいと考えています。さらにDVDにも。すでに何社かオファーして来てくれている会社もあるので、具体化はそう遠くないかもしれません。

さらに、映画祭への出品も考えています。意外と海外からの評価が高いので、逆にビックリしているところです。

BSの可能性について、地上放送に比べどのような可能性があると思いますか?
また今後どのように関わっていこうとお考えですか?

BSデジタル放送は、ちょっと前に元気だった地上波の深夜放送の勢いに似たものを持っています。だから、ここ数年はおもしろおかしなコンテンツがドンドン出てくる可能性あると思います。僕もBSデジタルでは、さらに新しいプロジェクトも準備中です。

他のプロジェクト、今後の予定などは?

地球大爆破は、視聴者がまだまだ少ない中、かなりの好評を頂いているのですでに第2弾を進めています。またまたすごいキャストとスタッフでお贈りしますよ。それと同時に新しいプロジェクトの制作もスタートしています。今言えるのは、それが長編だということ。そしてロンドンでやるということ。そしてそして、他にもう一つ。こっちはもっと長編。連ドラか??

今3つの新プロジェクトが同時進行中です。詳細は「BAKUHA.COM」でお伝えしていくので、お楽しみに!! あ、今プレゼント企画もやっているのでぜひアクセスしてみてください。

Text: Taketo Oguchi

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