「ドゥ・ノーマル」展

HAPPENINGText: Kanya Niijima

ダウンタウンの中心部に位置するサンフランシスコ近代美術館(SFMoMA)において7月から開催されている「DO NORMAL」は、オランダの最新デザインを観ることができる数少ない貴重な展覧会だ。

様々なデザインシーンで多大な影響を及ぼしてきたオランダデザインを200点以上集めたこの「DO NORMAL」展は、大御所で知られる「スタジオ・ドゥンバー」のグラフィックワークはもちろんの事、ここ最近プロデュースされた12インチレコードジャケットやクラブフライヤー等、若手のデザイナー達の元気な作品も豊富にある。

中でも必見なのが、入り口近くに展示されたジョゼフ・プラトーやイルマ・ボーム等によるスタンプデザイン。ポストモダニズムを通過した複雑でなおかつ洗練されたそのデザインは、アメリカや日本の切手には見られないようなカッコよさがある。オランダでは切手をデザインすることはクリエーターにとってとても名誉のある事らしい。切手収集ブームがリバイバルする日は近いのか?

その他にも公共サイン、地図、メールオーダーカタログ、テレフォンカード等、一般大衆向けのありふれた物にフォーカスをおいたこのショウでは、日常レベルにおいて、実験的でキレのあるデザインを実践しているオランダシーンを十分に堪能できる。商業主義だけにとらわれないアプローチが、新鮮味を感じる。

「DO NORMAL」展
会期:1998年7月17日(金)〜10月20日(火)
会場:San Francisco Museum of Modern Art (SFMoMA)
住所:151 Third Street, San Francisco, CA 94103
TEL:415-357-4000
https://www.sfmoma.org

Text: Kanya Niijima

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