KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2022

HAPPENINGText: Amelia Ijiri


Isabel Muñoz × Min Tanaka × Genbei Yamaguchi “BORN-ACT-EXIST”. Kondaya Genbei Kurogura, Okuzashiki

今年のKYOTOGRAPHIEのメインプログラムは、誉田屋源兵衛 黒蔵で催された「BORN-ACT-EXIST」だ。写真を帯に織り上げた初めての作品だということだ。イサベル・ムニョスにより撮影された舞踏家・田中泯の写真が、帯匠・十代目山口源兵衛の指示により、糸に紡いで帯に織り上げられたのである。水中で踊り泥に沈む田中泯のモノクロビデオと写真とともに、着物の帯が、誉田屋源兵衛 黒蔵の黒い室内と(KYOTOGRAPHIEでは初となる)日光の注ぐ庭に面した町家の大広間で公開された。

この写真と舞踏、織物のコラボを見れば、国際写真祭という範疇を超越したKYOTOGRAPHIEのスピリットが理解できる。協同、包摂、遺産がアートをさらに推し進め、伝統と革新を重んじる芸術作品が創造される。全てのものが一つになり、一つのものが全てになる。

KYOTOGRAPHIE 2022
会期:2022年4月9日〜5月8日
会場:京都文化博物館 別館、誉田屋源兵衛 黒蔵、嶋臺ギャラリー、ホソオ・ギャラリー、両足院(建仁寺山内)など
主催:一般社団法人 KYOTOGRAPHIE
https://www.kyotographie.jp

Text: Amelia Ijiri
Translation: Yu Fukai
Photos: Takeshi Asano, Courtesy of KYOTOGRAPHIE

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