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日本ポーランド現代美術展「セレブレーション」

HAPPENINGText: Amelia Ijiri

過去と未来を結びつけるテクノロジーは、現代美術における過去と未来の間の行き方を並列してみせた。廊下にテレビに繋いだビデオデッキをインスタレーションしたヒスロムの作品《いってかえって・写す1》だ。


ヒスロム《いってかえって・写す1》(京都芸術センター)撮影:来田猛 © Kyoto Art Center

3人のメンバーはさまざまな場所に石を運び、不条理を再現。これはポーランドや他の地域で1960年代に広まった「ハプニング」などのパフォーマンス作品を思い出させるものだった。


ピョトル・ブヤク《L.O.V.E.L.E.T.T.E.R.S.》(ザ ターミナル キョウト)撮影:来田猛 © Kyoto Art Center

ピョトル・ブヤクのメディアインスタレーション《L.O.V.E.L.E.T.T.E.R.S.》では、遠く離れて暮らす93歳の祖母とのクロスワードパズルを、遠隔で交信しながら解いている様子が見られた。感情的な絆が物理的距離を凌駕する、テクノロジーの崇高な側面を探究している。


コンタクトゴンゾ《Minima Moralia》(京都芸術センター)
© contact Gonzo

コンタクト・ゴンゾは接触と暴力が組み合わされた、感性を刺激するビデオ作品を制作。《ミニマ・モラリア》は、ポーランドのポズナンの要塞の遺跡や、核シェルターで撮影されたコンテンポラリーダンスの一場面である。映像では、目的のない若者たちが、自分のスマホを持って眠りにつくまで身体的な接触を繰り返す。


石橋義正+安藤英由樹《ひとのあはれ》(京都芸術センター)撮影:来田猛 © Kyoto Art Center

テクノロジーの最前線にあるとも言える作品は、石橋義正+安藤英之の作品、《ひとのあはれ》だ。ダンスビートに設定されたレーザー光線を見ている観客の、耳の前庭部分に低電流の電気刺激を加えることによってバランス感覚が顕在化する作品だ。

コラボレーションや意識、テクノロジーが織りなす明るい雰囲気が、日本とポーランドのアーティストによる今日のお祝いというコンセプトを作り上げ、おそらく過去というよりも未来への方向性を映し出している。

セレブレーション-日本ポーランド現代美術展
会期:2019年5月18日〜6月23日
会場:京都芸術センター ロームシアター京都、ザ ターミナル キョウト、二条城
キュレーター:加須屋明子(京都市立芸術大学教授)、パヴェウ・パフチャレク(大阪大学博士後期課程)
アドバイザー:建畠晢(京都芸術センター館長、多摩美術大学学長)
入場料:無料

Text: Amelia Ijiri
Translation: Satsuki Miyanishi

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