「エッケ・ホモ」展:現代の人間像を見よ

HAPPENINGText: Alex Hiroki Coles

「エッケ・ホモ」は「この人を見よ」という意味のラテン語。新約聖書の一場面、苦しむイエス・キリストの受難をあらわす主題として、これまで、数多くの美術作品において取り上げられてきた。

大阪国立国際美術館にて3月21日まで開催されていた「エッケ・ホモ:現代の人間像を見よ」は、現代美術の中で人間の身体がどのように描かれ、用いられているかを探求している。それは「日常生活の中での悲劇」「肉体のリアリティ」「不在の描写」など、いくつかのテーマを通して展覧会の中で探られていく。

「日常生活の中での悲劇」では、どのように身体のイメージが痛みに耐えているかの日常を例に描き、その多くはシュールレアリズム的であった。

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小谷元彦《ターミナル・インパクト》2014年 作家蔵 © Motohiko ODANI 撮影:表恒匡 提供:山本現代

「肉体のリアリティ」では、アイデンティティにまつわる作品や、肌や肉体に関する作品、どのように肉体が描かれ、そして鑑賞されるかを提示。最後のセクションである「不在の描写」では、実存しない人々を主観、客観を超えた未来の予兆として位置づけた。戦争で殺された人々など、既に存在しない人々が残した物や形跡についての作品も展示されていた。

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Sun Yuan and Peng Yu “I am Here”, Photo: Alex Hiroki Coles

展覧会を見進めていくと、見る者を驚かせる多くの作品に出くわす。例えば、等身大の兵士が壁に寄りかかっているスン・ユエン&ポン・ユーの作品「私はここにいる」などだ。

絵画から、写真、ビデオ、インスタレーションまで様々な分野、50人以上のアーティストによる100点以上の作品が展示され、池田龍夫、北野謙、村岡三郎など、所蔵作品を中心とした日本のアーティストに重きを置いた展覧会ではあるが、ゲルハルト・リヒターやアンディ・ウォーホルなどの西洋のアーティストの作品も鑑賞することができた。

エッケ・ホモ:現代の人間像を見よ
会期:2016年1月16日(土)〜3月21日(月)
時間:10:00〜17:00(金曜日は19:00まで)
休館:月曜日(最終日を除く)
会場:大阪国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
入場料:900円
TEL:06-4860-8600
http://www.nmao.go.jp

Text: Alex Hiroki Coles
Translation: Sayaka Ito

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