NIKE 公式オンラインストア

シブカル祭。2011

HAPPENINGText: Yu Miyakoshi

映像部では、床にクッションが置かれた視聴ルームで河野未彩、kisimariなどの5作品を見ることができる。onnacodomo(オンナコドモ)の作品はただひたすら本をめくる様子を映しただけなのに、テンポが良くて楽しめる。

onnacodomo.jpg
onnacodomo「2books & ILoop」

フロアーを移り写真部へ。思わず見入ってしまうのは、壁を埋め尽くすようにデコレートされていたうつゆみこの作品。可愛らしく見えるけれど、近くでみるとタコの足が顔になっている女の子や小さな粒々の集合体などに、ゾクっとさせられる。それでもどこか可愛らしく見えてしまう不思議な作品。このほか、アシザワシュウ、永瀬沙世、デザイン部のえぐちりか、大谷有紀などなど、今活躍しているクリエイターの作品を一気にみることができる。

utsuYumiko.jpg
うつゆみこ「はこぶねのそと」

展示のほか、でんぱ組.incやPredawn、宮本りえのDJなど、パフォーマンス部、音楽部の発表も充実していた。ホナガヨウコのパフォーマンスはステージ前のカフェでコーヒーなどと一緒にダンスをオーダーしたお客さんに向けてダンスを披露するというもの。

dance1.jpg
ホナガヨウコ「くせになるダンス」

ホナガヨウコは舞台で活躍するほか、このオーダー・ダンス・パフォーマンスを町中のカフェで行っており、今までに200人以上のお客さんに向けて踊ったそう。『カフェみたいな場所にダンスがあってもいい、ダンスを通して皆の人生に触れたい』と語るホナガヨウコのダンスは、親しみやすいながらも卓越した身体性を見せていた。

有本ゆみこやKATHYなど、美術部に所属していながらジャンルを横断しパフォーマンスなどを行うアーティストも少なくなかった。女の子の表現には、身体性が密接に結びついている。その表現は頭で考えたことだけではなく、心や身体に先導され生まれたものであったりする。彼女たちの真ん中にガーリー・スピリットがある限り、女の子たちの進軍は続いていくのだろう。その動向は少なからず世間の関心を集めている。私もまた、女の子が本能的につかんでいくものには絶大な信頼を寄せている故に、その行き先が気になってしかたがない。

シブカル祭。2011
会期:2011年10月28日〜11月7日
会場:渋谷パルコPART1・PART3、渋谷クラブクアトロほか
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1
TEL:03-3464-5111(渋谷パルコ大代表)
主催:「シブカル祭。」実行委員会
実行委員:青野賢一(ビームス創造研究所)、伊藤ガビン(ボストーク株式会社)、江口宏志(UTRECHT/NOW IDeA)、田口まき(MIG代表)、中村俵太(ROCKET)、永井祐介(VACANT/NO IDEA)、南馬越一義(ビームス創造研究所)、山田遊(method Inc.)、米山えつ子(H.P.FRANCE)
http://www.shibukaru.com

Text: Yu Miyakoshi
Photos: Yu Miyakoshi

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE