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リウ・ボーリン

PEOPLEText: Emma Chi

芸術家リウ・ボーリン(劉勃麟)は自分自身がキャンバスとなり、中国を始め世界各地でまるで透明人間のように背景と一体化して静かに立っている。このような手法を通して、彼は環境が如何に人間の生活に影響を与えるかを表現しようとしている。
リュウ・ボーリンは1973年に山東省で生まれ、2001年には中央美術学院彫刻科の修士課程を卒業している。

リウ・ボーリン
《都市迷彩41》, 2007

いつ頃からこの“透明人間”シリーズを始めたのですか?

北京の芸術村にいた頃です。当時は40人程度の国内外の芸術家が集まれるような場所を作りたいと思っていましたが、最終的には強制的に取り壊されてしまいました。シリーズ最初の作品はその頃に作ったもので、取り壊されたアトリエの廃墟で撮影しました。体はその風景の中に隠れているが、人はそこに生き生きとして立っている。これはある種の“声無き抗議”です。

なぜ“声無き抗議”という手段を使うのですか?

作品の制作過程はとても長く、4、5時間立ったままで、助手の手助けもあって完成します。私はこのように立ったままで、少しも動きません。実際にはこれは自虐的な方法であり、“座り込み”と同じような考え方だと言えるでしょう。

芸術とはどのようにあるべきでしょう?

独立し、体制から遊離した思考を持つこと。

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《石炭の山》

どのような芸術家が好きですか?

大学生の頃に沢山の芸術家を知りました。特に近代主義とポストモダニズムの巨匠達です。ピカソとアンディ・ウォーホールが最も好きです。彼らの芸術は多くの人に手本を示したと思います。

あなたの新しい作品について教えて下さい。

環境保護や資源、文化に関する作品を今年国内で撮影しました。国外で撮ったものもあります。ずっと中国の問題ばかりに焦点を合わせているのは少し視界が狭くなってしまいます。現代は東西の文化が高度に交流しており、私は自分の体を通して社会の見方を表現したいと思っています。

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