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高橋喜代史

PEOPLEText: Mariko Takei

現在は「勢いの視覚化」をテーマに作品をつくっているそうですね。どんな作品かご紹介下さい。

鉄で作った筆から墨を噴射する「筆シリーズ」と、漫画などに使われている擬音語を立体的なインスタレーションにしている「擬音シリーズ」があります。

「筆シリーズ」は、「墨がでるものは全て筆」という僕なりの持論のもと進めているのですが、例えばバットであるとか、左腕にはめるガンのようなものを、オブジェとして立体の筆として作り、それを使って墨を噴射するパフォーマンスを行い、墨を噴射することで平面作品もできあがる。一つの作品からオブジェ、パフォーマンス、ペインティングという3つの要素が生まれてくるものです。

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「サイコガン」(2007)

「筆シリーズ」は、もともと漫画を描いている時に、書道漫画を描いてたのが始まりです。10年くらい前ですね。いろんな筆を持った人達が書道を競うという漫画を描いていて、その時に『このアイディアを立体化したら面白いんじゃないか?』と、現代美術の文脈に乗せれるのではないかと思ったんです。でも漫画を描いていたから、ずっと保留にしていたんですが、どうしてもつくってみたいという思いが強くなって、30才の時につくろうと決意してつくったのが「サイコガン」(2007)という筆の作品です。

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「コロコロ」(2008)

「擬音シリーズ」は、擬音語の文字のカタチと音が一致しているようなもの、例えば「コロコロ」(2008)だったら、コロコロ転がっている様子だったり、音と形を立体化した作品です。

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