NIKE 公式オンラインストア

リ・ミン

PEOPLEText: Ralph Yuu

2008年に中国美術学院のニューメディア学部を卒業、現在は、中国・杭州でアーティストとして活躍している李明(リ・ミン)。

4520529868_4a1e6e1858_o.jpg

一見すると非常識で大胆な作品を作り出すリ・ミンは、カメラの前ではおどけた表情を見せるなど非常に面白い人柄で、インタビューはそんな楽しい雰囲気の中で行われた。彼のキャリアを振り返ると、若いにもかかわらず、想像力豊かでクレバーな考えを持っていることを認めざるを得ない。新たな芸術作品や人生の視点、経験などを探求するために独自の言語を使用している。彼の作品が非常に楽しみである。

まず、最近の活動や展覧会について教えてください。

最新の展覧会は、「歴史の再生」がテーマでした。最近は個人的な新作は作っておらず、映画「フラインググループ」の準備に携わっています。半年後には撮影を開始する予定です。

その映画について少し教えてください。

当初、脚本の内容は、「政治の世界」と「騎士の世界」の間から苦しみとして沸き上がる、盲目のヒーローとスパイの間に経ち現れる、わだかまりについてでしたが、脚本の3分の1が進んだところで、脚本家が辞めてしまいました。彼女は、いくつかの言葉を残して去っていきました。政治家、シークレートエージェント、スパイ、盲目のヒーローとをつなぐ方法がないだけではなく、その複雑に絡まりあった人間関係を構築することもできないという理由から、行き詰まってしまったのでしょう。

過去の映画では、そのような人物の奇妙な衝突は表現できませんでした。そこで、我々は、人々の興味に応じて順序立てて脚本を書き直し、最後にはファンタジー映画に辿り着きました。映画は幽霊とモンスターの世界で、西ヨーロッパのバンパイア、アメリカのゾンビ、日本の首なし幽霊、タイのシャーマン、東ロシアのテロリスト、さらに驚くことに、中国の物語「西遊記」の中にも、蜘蛛女などのモンスターがいて、それらが登場します。フラインググループの各メンバーがヒーローを演じていますが、各々で興味に沿って役柄のイメージを作って脚本を練り上げていきます。例えば、リー・フーチュンは灰と死について興味があるので、火葬場で暮らしながら、死人たちを磨き上げるビジョンを加えました。特色としては、炎と特殊な薬を使用して、腐った死体に混ぜて、ゾンビにしてから、危険な存在として世間に送り込みます。

自然の自由さが好きですし、その分野に興味を持っていますが、特に、ショウブラザースの空手ドラマにも夢中で、ついには、超一流の空手家で武士道精神を持った「バナナマン」を思いつきました。彼の服装はスーパーマンみたいですが、テレタビーズの世界にハッピーな農場を持って住んでいるというキャラクターです。

4520529626_8868535fbb.jpg

なぜ「アップルマン」や「ドリアンマン」ではなく「バナナマン」なのでしょうか?思いつきですか?

ただの思いつきというわけではないですね。かなりの時間を費やして多くのフルーツの名前を聞いて試してみました。例えば、ドラゴン・フルーツ。非常に独裁的ですが、私の性格に合いませんでした。マンゴスチンは幻想的なイメージも持っています。ピーチは、もし私が「ピーチマン」と呼んだら、絶対に女々しく見られ、おそらくゲイだと思われるでしょう。グレープは、非常に色が美しく、文字の構図も非常に落ち着いていますが、痔の隠喩として使われていますので、私が「痔持ちの男」になってしまいます。その後、バナナを食べたときに、非常に興味深い果物だと思いました。第一に、卑猥な印象を持ちませんでした。第二に、ヨーロッパでは気分の落ち込みを防ぎ、ダイエットにも効くということから、「幸せの果物」として、非常に気に入られています。また、「学問の果物」としても知られ、ブッダがバナナを食べて賢くなったと言う伝説が残っています。ですので、バナナマンは、飽きられた人間でもないし、使い古された人間というわけではないのです。

4520530696_71472da7cb_o.jpg

北京の「フライング・アート・センター」の「フライング・パレス」展に参加されていますよね。イベントは、過去の展覧会などのかたちや環境を超越した奇抜なフォームを使用しています。この上映については、意図的に低品質で、技術的におおざっぱで、からかったようなスタイルのように見えます。今回の映画は「フライング・パレス」スタイルを継承したものですか?

今回のように集団で脚本を書いていくと、個々の感覚は弱くなり、結果として全体がミックスされたものになります。個人が落ち着くという考えではなく、レイブパーティのようなものにしたい。それは今後も変わらないフライングのスタイルとなります。しかし、映画だからこそ、低品質、ローテクというある程度の誹謗は、映画システムに応じて改善していくでしょう。

4520530134_d3335ae336_o.jpg

“レイブパティー”というのは、映画はたくさんの要素が詰め合わさってるという意味ですか?

そうですね。一つのスタイルで作成したら、おろらく無駄になってしまうでしょう。観客は血なまぐさいヨーロッパのゾンビに飽きるかもしれないだろうし、日本や韓国の心理的なアプローチも同様です。ビジネスの観点について言えば、我々は商業的な力や人気の映画を作るというのとはかけ離れています。詰め合わせた料理のように、全員の興味をまとめていくと、少なくとも映画は多くのテイストを持つことになるでしょう。映画では、観客に映画から緊張感を感じ取ってもらったり、面白い部分で笑ったり、リラックスして楽しんでもらえることだけを考えています。

「フラインググループ」のインタビュー記事を読みました。この映画には多くの不適切な性描写がありますか?

ハハハ。それは観てのお楽しみです。

Text: Ralph Yuu
Translation: Kazunari Hongo

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE