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リ・ミン

PEOPLEText: Ralph Yuu

2008年に中国美術学院のニューメディア学部を卒業、現在は、中国・杭州でアーティストとして活躍している李明(リ・ミン)。

一見すると非常識で大胆な作品を作り出すリ・ミンは、カメラの前ではおどけた表情を見せるなど非常に面白い人柄で、インタビューはそんな楽しい雰囲気の中で行われた。彼のキャリアを振り返ると、若いにもかかわらず、想像力豊かでクレバーな考えを持っていることを認めざるを得ない。新たな芸術作品や人生の視点、経験などを探求するために独自の言語を使用している。彼の作品が非常に楽しみである。

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まず、最近の活動や展覧会について教えてください。

最新の展覧会は、「歴史の再生」がテーマでした。最近は個人的な新作は作っておらず、映画「フラインググループ」の準備に携わっています。半年後には撮影を開始する予定です。

その映画について少し教えてください。

当初、脚本の内容は、「政治の世界」と「騎士の世界」の間から苦しみとして沸き上がる、盲目のヒーローとスパイの間に経ち現れる、わだかまりについてでしたが、脚本の3分の1が進んだところで、脚本家が辞めてしまいました。彼女は、いくつかの言葉を残して去っていきました。政治家、シークレートエージェント、スパイ、盲目のヒーローとをつなぐ方法がないだけではなく、その複雑に絡まりあった人間関係を構築することもできないという理由から、行き詰まってしまったのでしょう。

過去の映画では、そのような人物の奇妙な衝突は表現できませんでした。そこで、我々は、人々の興味に応じて順序立てて脚本を書き直し、最後にはファンタジー映画に辿り着きました。映画は幽霊とモンスターの世界で、西ヨーロッパのバンパイア、アメリカのゾンビ、日本の首なし幽霊、タイのシャーマン、東ロシアのテロリスト、さらに驚くことに、中国の物語「西遊記」の中にも、蜘蛛女などのモンスターがいて、それらが登場します。フラインググループの各メンバーがヒーローを演じていますが、各々で興味に沿って役柄のイメージを作って脚本を練り上げていきます。例えば、リー・フーチュンは灰と死について興味があるので、火葬場で暮らしながら、死人たちを磨き上げるビジョンを加えました。特色としては、炎と特殊な薬を使用して、腐った死体に混ぜて、ゾンビにしてから、危険な存在として世間に送り込みます。

自然の自由さが好きですし、その分野に興味を持っていますが、特に、ショウブラザースの空手ドラマにも夢中で、ついには、超一流の空手家で武士道精神を持った「バナナマン」を思いつきました。彼の服装はスーパーマンみたいですが、テレタビーズの世界にハッピーな農場を持って住んでいるというキャラクターです。

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鈴木将弘
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