ストックホルム・デザイン・ウィーク2010

HAPPENINGText: Victor Moreno, Erik Westeman

フィンランドのアルテックは、75周年記念を祝しストックホルムで出展した。1935年にアアルト兄弟、マイレ・グッリクセン及びニルス・グスタフ・ハールにより創業されたアルテックは、モダンな文化や、居住に対する新しい思考を推進するために設立され、これまでに素晴らしいアート家具とそのカタログを届けている。

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「Dress the Chair!」は、優れた技術により作られているアルテック商品の品質の良さを強調したキャンペーンだ。アルヴァ・アアルトの代表作「アームチェア400」を中心に、アルテックのクラシックなアームチェアからインスピレーションを得て作品づくりを行うであろう高名なデザイナーやアーティストに呼びかけた。「ザ・タンク」と親しまれているアームチェア400は、1936年に初めてミラノ・トリエンナーレで披露されたもの。

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RVW」は、フェアに作品を出展した若手デザイナー2人組。以前、「VUJJ」に関わっていたヨハンネス・ヘルベットソンとヨーナス・ノードグレンが、去年立ち上げた。『RVWは、一貫性を持った創作を行っているので、トレンドやブームから離れています。私達の目的は、時代性のない家具を作ることにより、代々続く商品を提供することです。』と、2人は語る。展示会では、遊び心を取り入れた、ドライデル(こま)とガラス装飾品の中間的な花瓶「Don’t touch」を発表した。彼らの新しいコレクションであり、テトリスのような自由自在にアレンジできる「Alog」棚システムも出展されていた。展示された商品は、両方とも非永久的なデザインのものだ。外見的には軽量で、プロポーション的にも良く、形のシンプルさを楽しませてくれる低めのイージーチェア「Mollis」も出展されていた。

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Zero」は、1970年代から活躍している経験豊富なスウェーデンの照明デザイングループ。新しいアイテムは、木製デザイン・シリーズだ。フレドリック・マトソンによりデザインされたピクセルシリーズの「The PXL」や、マティアス・ストールボムの新しい「Stitch」など、2010年の新作コレクションは、全体的に興味深いものとなっている。

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スウェーデン家具デザインの新生、フォーム・アス・ウィズ・ラブ(FUWL)は、ストックホルムの中心にある、リフォームが続いている19世紀の古いビルのなかで、最新コレクションを披露した。ボール紙、仮説演壇や来場者で込み合った部屋は、スウェーデンの照明メーカー、アトリエ・リクタンから、FUWLが出展した「Ogle」ランプで照らされたていた。ペンダント型の照明「Ogle」を引き立てたのは、フロアランプの「Bean Bag」だ。最新のLED技術を取り入れた照明は、スリムなデザインと機能性を持ち、生分解性のビニールフローリング材でつくった大きなバラのつぼみのような形をしている。FUWLは、ボイス、アトリエ・リクタン、ボロンと共同で展示を行った。

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