佃 弘樹

PEOPLEText: Mariko Takei

ドローイングを中心に、ペインティング、立体など多くの手法で表現しているアーティスト、佃弘樹。コラージュにより再構築されて生まれる作品は、どこか懐かしくて切ない。佃弘樹による立体作品展「4010 NIGHT TIME」が、トーキョーカルチャートbyビームスにて3月25日より開催される。既存のフィギュアやプラモデル等のパーツを再編集することで、呼び覚まされた記憶の断片が佃弘樹の世界をつくり出す。

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自己紹介をお願いします。

佃弘樹、31歳、AB型の牡羊座です。

これまでにグラフィック、ドローイング、ペインティング、映像、ファッション、立体、コラージュなど平面、立体問わず作品を展開していますが、アーティストとして活躍する現在に至るまでの経緯をお話頂けますか?

その時その時に作りたいものを自由に作ってきたという感じです。手法はいろいろやりましたが、表現する世界観は一貫しているので、あまり幅広く展開したという実感は無いですね。ただ昔も今もずーっと同じテンションでものを作っているので、その持続と僕をサポートしてくれる人達との素晴らしい出会いで、自然に今の僕がいる感じです。

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佃弘樹個展「4010 NIGHT TIME」展示作品

今回、TOKYO CULTURART by BEAMSで開催する立体作品展についてコンセプトや展示内容などご紹介ください。

まず、おもちゃを題材にするのであまり堅苦しい感じのタイトルにはしたくないと思いました。それと、友達の古屋蔵人君が、今から20年後の世界というコンセプトで「2027」という本を2007年に出していたので、じゃあ僕は今から2000年後の世界だということで「4009」と仮でタイトルをつけていました。しかしプロジェクトを進めてるうちに年が明けたので、今では「4010 NIGHT TIME」というタイトルになりました。NIGHT TIMEの由来は、僕は小さい頃から本当に空想が好きな子供だったのですが、一日の中で一番空想する時間が長いのが、布団に入って眠りにつくまでの時間なんですね。そこでNIGHT TIMEというタイトルもつけました。今回はその空想の世界で生まれたキャラクターを立体作品として100体展示・販売します。

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佃弘樹個展「4010 NIGHT TIME」展示作品

佃さんの手がける立体作品はコラージュにより制作されていますが、制作プロセスを教えて頂けますか?

フィギュアのコラージュなんですが、まずフィギュアを大量にバラバラにして、パーツを机一杯に並べます。あとはでき上がるキャラクターを想像しながら手を動かすだけで自然に新しいキャラクターが生まれます。

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