コンパクト・インパクト・ナイト
HAPPENINGText: Carlos J. Gomez
1月16日のニューヨークは、とても寒い日となった。その夜、気温は-10度近くまで下がり、北極の突風が吹いているかのように冷えきっていた。こんな天候になる度に、時々考えることがある。マンハッタン島は、海に浮かぶ岩盤で、本土から離れ、ニュージャージーよりも北極側へどんどん近付いているのではないかと。
この放浪のボート都市ニューヨークは、いつものように賑わいをみせ、TKNYの「コンパクト・インパクト・ナイト」には大勢の人々が集まっていた。“ハイテクガジェット・ミーツ・アートギャラリー” と銘打ったイースト・ビレッジのこの小さなショップは、新興のエレクトロニック・アーティスト達の作品発表とイベントスペースとしてオープンした。毎月、才能あるクリエイター、デザイナー、アーティストや学生を広く興味のある人達へ紹介することを目的としたイベントを開催していく予定だ。
初の展示は、インタラクティブ・デザイナー/アーティスト、VJ、ミュージシャン、DJによる、10作品のショーケース。通常のオープニングパーティで見られるように、フリードリンクとなっていて、会場は移動するのも困難なほど混雑し、作品をゆっくり見ることができなかったが、興味深い作品もいくつか視聴することができた。この夜のサウンドトラックは、パーティの雰囲気とマッチしていて、GELとジャイルス・ヘンドリックスによる、映像とライブDJセットによるパフォーマンスもとても良かった。
TKNYの入り口では、ガラスファザードに写し出された「ピクセル・リプル」という作品に出会った。ダニエル・シフマンのキャッチーなこの作品は、寒い外で歩いている通行人の動きによって生成されるというもの。
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