グラム

PEOPLEText: Victor Moreno

「スウェーデンらしさ」とはあなた自身やビジネスにとって特にどのような意味を持つものですか?

おそらく漠然としたスウェーデンデザイン的なものを表しているのでしょう。やっかいな言葉ですね。基本的に「スウェーデンらしさ」とは、できるだけシンプルに全てのイメージを、当然、黒、白、グレーを使用して表現しているものでしょう。

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インターネットの勢いはどんどん拡大し、若い世代では特に顕著です。オンラインショッピングのことをどう考えますか?グラムのネットでの売り上げは実店舗と比べていかがですか?

私たちのネット上での売り上げは穏やかです。ただ、お客様がどこに住んでいようとも、グラムの商品をお求め頂くことのできる機会は提供できています。

ドバイ、アラスカ、ロシア、地球上の様々な場所から注文を頂きます。心が暖まりますね。

またグラムのオンラインショップは小売業者が買い入れをためらうような、高額で魅力的な商品を展示する場所としても重宝しています。

このようなブランドを2人で経営するのは大変なことだと思うのですが、どのような役割分担になっているのですか?

確かに簡単ではないですよ。ただ、これまでの道のりの中で、苦しみの中に多くの喜びがあったのも事実です。私とアンナはまるで兄妹のような関係で仕事をしています。ようするにemailの内容から最重要事項まで全て、死ぬほど喧嘩をしながら決めているわけです。このインタビューについてすら議論しましたからね。

アレクシスは香港とスウェーデンを行き来しているわけですが、この経験で印象的なことはなんですか?

あとから振り返ってみると、私(アレクシス)にとっては最高の出来事でしたね。アンナは子供と家にいる主婦を彷彿とさせるような感じでした。

香港での滞在は私たちを他ブランドよりも優位に立たせてくれました。他のブランドは、優れた商品は、実際に商品が作られる工場から何千マイルも離れて家庭の快適さを作り出すことができると考えていますが、これは間違いです。

あなたにとってのスウェーデン/ストックホルムの良さを教えて下さい。

う〜ん…そうですね、今はスウェーデンよりも香港を選びますね。まあ、4日連続で曇っているのが原因かもしれないですが。

アンナは私よりもスウェーデンが好きだと思いますよ。根っからのストックホルムっ子です。

全てのデザインがホルム&ステンヴィ名義ということになるのでしょうか?

初期段階のデザインは全て私が作ります。その後でアンナがそれらを全て批評するわけです。私の顔が真っ赤になるまで徹底的にね。そういうわけですから、2人で作り上げていると言えるでしょう。

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2009年秋冬と2010年春夏のコレクションについてお伺いします。どのようなことがインスピレーションになったのでしょうか?

そうですね…、色々なものからインスピレーションを得ています。グラムはコレクションのテーマに関わらず、常に過去の偉大なデザインがその基礎になっています。歴史そのものが最大のインスピレーションだと言えるのかもしれません。2009年秋冬コレクションはDr.マーチンのディテールと厚手のレザーを意識しました。一方、2010年春夏のコレクションは、淡い色使いと風通しが良く快適な素材を使用した、とても夏らしいラインナップになっています。

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