シックス・センツ

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女性たちを魅惑するフレグランスとファッションのコラボレーション。

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「香水」というものは大変不思議なものである。少しつけただけで上品な気分になれたり、時には癒してくれたり。また昔の記憶が一気に甦るきっかけになる。皆さんも大切な人の香りは忘れもしないでしょう?
今回、お話を伺った「シックス・センツ」は、シムライズメタプロジェクトセブン・ニューヨークの3社がコラボレートし、毎年優れたアーティストとパフューマー6組が限定版フレグランスシリーズを展開するプロジェクトだ。
その初エディションには、アレキサンドレ・ヘルコビッチベルンハルト・ウィルヘルムコスミック・ワンダーガレス・ピュージェレミー・スコットプリーンが参加し、私たちに素敵な香りを提案してくれる。

まずはじめに、シックス・センツについて教えて下さい。このプロジェクトはどのようにスタートしましたか?


カヤ:シックス・センツは、フレグランスのプロジェクトのことで、有名な調香師やアーティストに声をかけ、限定フレグランスのコレクションでのコラボレーションを呼びかけたものです。このプロジェクトは、長い時間をかけて構想しましたが、当初は人々が新しい方法で香りと関わることのできるような、多様な感性を経験できるような展示会を行うという方向性でした。
去年、私たちは世界的なフレグランス会社のシムライズとコンタクトをとり、プロジェクトでのグローバルなコラボレーションを依頼したことで、質の良い香りを新規開拓するような製品の実現に、焦点を当てるようになりました。

ジョセフ:最初のコラボレーションとして最もクリエイティブで、しかしまだ世に出ていない6人のデザイナーに参加を呼びかけたのは良いアイデアだと思います。とてもユニークな作品が出来そうでしたし

Six Scents
Seven New York @ 110 Mercer Street, SoHo, New York

このプロジェクトでコラボレートしているシムライズメタプロジェクトセブン・ニューヨークについて教えてください。

カヤ:シムライズは、世界第3位の規模の芳香の会社で、コム デ ギャルソン、トム・フォード、ジバンシー、ジル・サンダーなど、多様なブランドのフレグランスを開発しています。
メタプロジェクトは、新しい方法でアーティストと関わるブランドの企画を幅広く行なっているクリエイティブ・エージェンシーです。
セブン・ニューヨークは、ニューヨークを拠点としたショップで、現代のファッション業界で最高レベルのデザイナーの商品を販売するだけでなく、多数のデザイナーとの前衛的なプロジェクトやコラボレーションも新たに始めています。

香水に着目したのはなぜでしょう?またライフスタイルと香水の密着性についてどのように捉えていますか?

ジョセフ:誰でも良い香りは好きなはずです。完璧な一足の靴のように、完璧なフレグランスは、人を完成させるのに不可欠なものです。そしてフレグランスは、ブランド物の洋服や家具、または才能のあるミュージシャンに何かをしてもらうのと比較しても、小売りの面でも開発の面でもそれほど高価ではないのです。

今回、第一弾を手がけた6名のデザイナーはどのようにして選ばれたのでしょう?そしてどのようなことを期待しましたか?

ジョセフ:それぞれのデザイナーが共通しているのは、非常に成熟した強いビジョンであり、それはそれぞれの美学における非常に強い個性とも言い換えられます。世界で最も独創的な香りのひとつであるコム デ ギャルソンの香水で有名なシムライズと仕事をした時に、世間で最も独創的なデザイナーとトップレベルの調香師がタッグを組めば、なにか神秘的で記憶に残るものができると思ったのです。

6名のデザイナーによるそれぞれの香水についておしえて下さい。

Six Scents
“Urban Tropicalia” – Alexandre Herchcovitch & Joachim Correll

No.1 (アレキサンドレ・ヘルコビッチ) – このフレグランスの案は、アレキサンドレがファッションを生み出すのと同じ方法で生まれた。男性でも女性でも使用できる洋服をデザインする独創的な気ままさが現れている。このフレグランスは、どんな時でもどんな場面でも身にまとうことができ、一つの自己表現として、また大胆になるために、あるいは単にそれを身につけているという純粋な喜びのためでも良いのである。このアレキサンドレ・ヘルコビッチの香りは、解放や官能を呼び起こし、彼のファッションに似て、香りはとても魅力的で象徴的でカテゴリーを超越している。― 調香師 ヨアヒム・コレール

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“Wicken 3000” – Bernhard Willhelm & Lucas Sieuzac

No.2 (ベルンハルト・ウィルヘルム) – 軽く、さわやかで透明感のある香りは、元素の融合を具体化している。発想は、水と空気の要素に近い香りを生み出すというところから始まっており、今まで見たこともないような方法を用いている。ピュアで最高のフレグランスでベルンハルトの“自然に帰る”という側面を表現している。― 調香師 ルーカス・シューザック

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“The Spirit of Wood” – Cosmic Wonder Light Source & Philippe Paparella-Paris

No.3 (コスミック・ワンダー) – このフレグランスは、ファッションコレクション志向のコスミック・ワンダーの本質から影響を受けている。デザイナーがユーカリの森を歩いた時の香りの記憶から生まれたので、さわやかな木々の香りのトップノートが、イチジクの葉と調和し、摘みたてのサイプレスと緑の葉によって深い香りを生み出している。質素でナチュラルな香りをイメージしていて、ベチバーや檜のようなウッディな香りを中心に、多くのエッセンシャルオイルを使用している。― 調香師 フィリップ・パパレラ-パリ

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“Diagonal” – Gareth Pugh & Emilie Coppermann

No.4 (ガレス・ピュー) – 対比性、多義性、二元性。ガレス・ピューは自身のスタイルについてこう述べている「それは明と暗の間の葛藤である。」これが、私がこの香りで伝えようとしたことである。つまり異なる要素、例えば男性らしさと女性らしさ、粗さと滑らかさ、暗闇と光、純粋と官能、その間にあるコントラストがテーマである。―調香師 エミリー・コッパーマン

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“Illicit Sex” – Jeremy Scott & Philippe Roques

No.5 (ジェレミー・スコット) – 禁断のセックスは、愛についてのエッセイである。はかなさと強さの遭遇。―調香師 フィリップ・ロケス

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“Teen Spirit” – Preen & Mark Buxton

No.6 (プリーン) – プリーンと抱いたアイデアは、夏のイギリスの雨のあとの庭―それは、光にあふれ、花が咲き、さわやかだけど甘くないーそんなイメージだった。そのまばゆいばかりのトップノートは、カラブレインベルガモットとユニークな海辺の香りを融合させており、モクレンとトルコローズで包まれている。ヘーゼルナッツの葉とルバーブで保たれているレッドペッパーのぴりっとするスパイシーな香りは、フレグランスに自然な深みを与える。そしてかすかに香るバイオレットウッドが、持続性と喜びをもたらす。― 調香師 マーク・バクストン

DESIGNERS AGAINST AIDS (DAA) について教えてください。

カヤ:毎年、フレグランスの売り上げから別のチャリティーに、その売り上げの一部を寄付しています。シックス・センツ・シリーズ1では、DESIGNERS AGAINST AIDS (DAA) と提携しました。DAAはベルギーに拠点を置く慈善団体で、AIDSについて産業諸国で生きる人々の意識の向上を手助けする商品や企画を展開しています。

今後、シックス・センツ・プロジェクトはどのように発展していきますか?また香水以外のシリーズもお考えですか?

カヤ:私たちは、2009年の9月にシックス・センツの第2弾を、新しいデザイナーや調香師のチームで開催する予定です。それはさらに共同制作の面が増え、異分野提携の要素が強くなります。パッケージデザインでのコラボレーションをアーティストたちに依頼し、それぞれの参加デザイナーや調香師をショートフィルムで紹介する企画もあります。

ジョセフ:私たちには潜在能力の高いデザイナーのリストもあり、いずれ彼らにアプローチすることも考えていますが、2009年3月の秋冬コレクションの彼らの作品を見るまでは、最終的な6名は決めないつもりです。
フレグランスの世界へ私たちが初めて進出した経験と、私たちが学習していなければならないということがあります。全ての過程が、次回は更にスムーズになるだろうし、カヤが先に述べたことを達成することに力を注ぐことができるでしょう。

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Six Scents
New Museum Installation, New York

このプロジェクトを通して、伝えたい事、想いを聞かせてください。

カヤ:そうですね、基本的にはフレグランスになりますが、6人のファッションデザイナーの代わりに、現代アーティストやミュージシャンで、香りの開発に携わる調香師と仕事をする人材を確保したいとも考えています。パッケージデザインという側面からフレグランスを提案する新しい方法を探求していくのは間違いないです。人々に新しい香りの体験をもたらすことが、私たちの目標です。プロジェクトやパッケージのために生み出されたフレグランスで、また私たちが行なうある種の創造的パートナーシップや商品の提案方法などから、その体験はもたらされるのです。
ニューヨークでは、ニュー・ミュージアムで、セブン・ニューヨークとスティーブ・サング、ジョン・デマスによるローンチ・イベントを行い、インタラクティブな芳香装置を披露しました。これは、私たちがさらに探求したいジャンルであり、アート業界が互いに影響を与え合い、フレグランスコレクションと現代アートやカルチャーをもっと近くに位置づけ、ただの贅沢な商品という以上の存在にしたいと思います。

Six Scents
発売日:2008年12月1日
容量:50ml
価格:各12,600円
各2000本限定
日本での商品に関する問合せ:TEL 03-5428-6484 (Pred PR)

SEVEN New York
住所:110 Mercer Street, New York, NY 10012
営業時間:11:00-19:00
TEL:+1 646 654 0156

Text: Satomi Gentsu, Kazumi Oiwa
Translation: Kei Shimizu

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