ニューヨーク・ストリート・アート

HAPPENINGText: Katherine Lorimer

今でも鮮明に覚えている。初めてニューヨークのストリートアートと出会ったときの衝撃を。数年前にウィリアムズバーグを歩いていた時のこと、ドア枠から見つめる印象強い少女の顔に私は歩みを止めた。それは細部まで細かく描かれた木版画をドアに貼付けたもので、後にストリートアーティストのスゥーンによるものであることを知ることとなる。

NYC Street Art
Swoon

歩みを進めると、フェイルによる安っぽい小冊子の表紙のようなステンシルを木製の足場に見付けた。そして、この瞬間を境に、私は夢中になっていった。ちょっとした辛抱強さと共に、あなたもストリートアートを楽しむことができる。

NYC Street Art
Faile

見所を知っている人に限られるが、ニューヨークの街では必ず何かを発見できる。もし周囲を見渡して、真っさらで綺麗な壁であったら、そのまま歩き続けよう。そしてまた、アメリカのモールで見かけるような店が連なっていても同じこと、歩き続ける。周りが少し汚くなり始めたら、歩く速度を落とし、あなたの好奇心に時間が来たことを伝える。道すがらに必ず何かしらの違法なアート作品を見付けることができる。

書きなぐられた「タグ」がそこらじゅうにある。何が書いてあるのか読みづらいが、心配は無用である。あなたよりも先にその場所にタグを残したというのが、もっぱらの彼らの主張であるのだから。一度注意を払い始めると、郵便受け、新聞のスタンド、工事現場のフェンス…そこらじゅうのありとあらゆる物体にタグを見付けることができる。そこから視線をさらに延ばすと、今度はステッカーがある。ほんとに多彩なステッカーの数。その半分は気に留めなくても構わない。なぜなら、それらはバンドやTシャツ工場、または商業的な輩が都会の若い世代の市場で一儲けしようと企んだ試みであるのだから。ちょっと待てよ。残った半分はどうなのかって?そう、そこから話がさらに面白くなってくるのである。

NYC Street Art
Darkcloud

ストリート・ステッカーは定番であり、低予算で繰り返しあなたのイメージを見てもらえる。手書きであろうと予算を割いてビニールにプリントしようと、街中にステッカーを十分に貼付けると、人々に認識してもらえる。例えば、私のお気に入りのダーククラウド。彼のサインには、手で描かれた雲から滴るペイントが見受けられる。

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