ニューヨーク・ストリート・アート

HAPPENING

外の世界はストリートアートで溢れている。
NYC Street Art
今でも鮮明に覚えている。初めてニューヨークのストリートアートと出会ったときの衝撃を。数年前にウィリアムズバーグを歩いていた時のこと、ドア枠から見つめる印象強い少女の顔に私は歩みを止めた。それは細部まで細かく描かれた木版画をドアに貼付けたもので、後にストリートアーティストのSwoonによるものであることを知ることとなる。歩みを進めると、Faileによる安っぽい小冊子の表紙のようなステンシルを木製の足場に見付けた。そして、この瞬間を境に、私は夢中になっていった。ちょっとした辛抱強さと共に、あなたもストリートアートを楽しむことができる。

NYC Street Art
Faile © Luna Park


見所を知っている人に限られるが、ニューヨークの街では必ず何かを発見出来る。もし周囲を見渡して、真っさらで綺麗な壁であったら、そのまま歩き続けよう。そしてまた、アメリカのモールで見かけるような店が連なっていても同じこと、歩き続ける。周りが少し汚くなり始めたら、歩く速度を落とし、あなたの好奇心に時間が来たことを伝える。道すがらに必ず何かしらの違法なアート作品を見付けることができる。書きなぐられた「タグ」がそこらじゅうにある。何が書いてあるのか読みづらいが、心配は無用である。あなたよりも先にその場所にタグを残したというのが、もっぱらの彼らの主張であるのだから。一度注意を払い始めると、郵便受け、新聞のスタンド、工事現場のフェンス…そこらじゅうのありとあらゆる物体にタグを見付けることができる。そこから視線をさらに延ばすと、今度はステッカーがある。ほんとに多彩なステッカーの数。その半分は気に留めなくても構わない。なぜなら、それらはバンドやTシャツ工場、または商業的な輩が都会の若い世代の市場で一儲けしようと企んだ試みであるのだから。ちょっと待てよ。残った半分はどうなのかって?そう、そこから話がさらに面白くなってくるのである。

NYC Street Art
Darkcloud © Luna Park

ストリート・ステッカーは定番であり、低予算で繰り返しあなたのイメージを見てもらえる。手書きであろうと予算を割いてビニールにプリントしようと、街中にステッカーを十分に貼付けると、人々に認識してもらえる。例えば、私のお気に入りの「ダーククラウド」。彼のサインには、手で描かれた雲から滴るペイントが見受けられる。対を成している場合もあるが、それがブルックリン北部中の道路標識の裏にある。なぜかって疑問に思った?気にしなくても良い。あなたが野鳥観察者である場合を除いて、たいていの場合は“アカオノスリ(タカ科の鳥)”よりも面白くカッコイイのだから。それからダン・ウィッズの作品、独創的に景色にとけ込んでいる小さく写実的なペインティングも見逃せない。こうしてコツを掴みながら、スーパースターの仲間入りを目指して歩みを進めていこう。考え込んでいても始まらない。

NYC Street Art
Judith Supine © Luna Park

味をしめ始めたあなたは、街に出てステンシルやウィートペーストを探しに出かける準備も整ったのではないだろうか。もし、あなたが子供の頃にハイになる為に慣れ親しんでいたとしても、私は邪魔をするつもりはない。ウィートペーストから逃れるのは至難の業。ウィートペーストは、自宅で水と少し多めの小麦粉を使って、安価で手軽に作れ、また壁に紙を貼付ける最適な接着剤でもある。DIYとはゲームの名前だという話はしただろうか?そうだとして、気にすることが何かあるだろうか?切り貼りのコラージュの話題になると、パリス・ヒルトンやホイットニー・ヒューストンをはじめ、その他大勢の人々の目や不必要な程の付随物と共に、Bästの名前が挙がる。また、あなたが盲目でない限り、ジュディス・スパインのネオンに色付けされた、オーバーサイズのウィートペーストもダウンタウンでは見逃せない。刺激的なストリート・コラージュを特に好む、そんなあなたには、ジュディス・スパインがお似合い。彼もまた洗練された版画のウィートペースターであり、最近ではエルボウ・トゥもその手を休めてステンシルで私たちを楽しめさせてくれている。お好みが見付かったのなら、何を待つことがある?外の世界はストリートアートで溢れているのだ。

NYC Street Art
Swoon © Luna Park

勿論、街にはお金の支払われた広告以外を全て塗り替えてしまう強敵がいるのも事実であるけど、幸運なことに彼らも寝ずの番をしているわけではない。時には隠れたアート批評家が、そこにあるべきでないと考えたアート作品を歩き回っては必ず、そして注意深く塗り直す。私からのアドバイス? TVを消して、スニーカーに履き替えて、家を飛び出して探しに出かける…。追い求めて行かない限りは、なにを見逃しているのかさえも気付くことができないのだから!

おススメのエリア
ソーホー(マンハッタン)
ロウワー・イースト・サイド(マンハッタン)
チェルシー(マンハッタン)
ウィリアムズバーグ(ブルックリン)
ダンボ(ブルックリン)
ブッシュウィック(ブルックリン)

Text and photos: Katherine Lorimer
Translation: Yoshitaka Futakawa

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