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ロビン・ミッチェル&ジュディス・スティードマン「ウィンディ」

THINGSText: Aya Takada

カサカサ、ヒューヒュー、シャララ…。秋晴れの日、木の下で目を覚ますウィンディはそんな風の音に気づく。ウィンディはカイトが揚げられる風の強い日がだい好き。風に舞うブルーのカイトを楽しむ彼女だが、そのカイトが風で流されてしまう事に…。ロビン・ミッチェルとジュディス・スティードマンによる「ウィンディ」は、ブルーのカイトの行方を探す、女の子のお話である。

バンクーバーのアーティスト、ロビン・ミッチェルとグラフィックデザイナー、ジュディス・スティードマンは、「ウィンディ」シリーズの製作者。スティードマンは絵本製作以外にも展覧会カタログデザインや雑誌製作に取り組んでいる。

カーロ・コローディ著の「ピノキオの冒険・操り人形の話」(シンプリー・リード・ブックス出版)でカバー、テキストデザインを手掛けた彼女は、二十周年記念アルカインソサエティ・ブックデザインアワードや第三回モハウク・ショーでブライアン・ユンゲンの展覧会カタログデザインで賞を獲得している。スティードマンの作品は、紙質や模様、テキスチャーなどを用い、視覚的、感触的な好奇心を読者に伝えるものが多い。「ウィンディ」では彼女とミッチェルの丹念でユニークな世界がいっぱいに表現されている。

ミッチェルとスティードマン自身により丁寧に仕上げられた人形劇のような各場面はペーパークラフトの背景とクラフトドールの組み合わせ。風になびく赤いマフラーもさ迷うブルーのカイトも質感が上手く伝わるように立体的に製作されてある。色鮮やかなおりがみや和紙、ファブリックには二人の作者の素材へのこだわりや興味が表れている。必死にカイトを探すウィンディと共に、読者も各ページの装飾に見入ってしまうほどだ。

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