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デビッド・オライリー

PEOPLEText: Peta Jenkin

メディアからの意見によると、彼の作品のアニメ風スタイルの美的無秩序性な部分だったり、思い切りの良い荒削りな3Dグラフィックに注目しているようだ。
近年、精巧な3Dアニメーションソフトウエアが簡単に手に入るというのになぜ?

『ほとんどの3Dアニメーションは同じテクニックを繰り返し使っている。レイトレーシング、モーションブラー、アンチエイリアシングなどなど。何かもっと生に近い形でやる方が、誠実性のあるものになると思う。それだけでなく経済的意味合いもあって、プレビュー機能の早さと同じくらいのスピードでアニメーションのレンダリングができちゃう。それででき上がったものをその日の終わりに見ても、物語自体には全く影響はないからね。それにツルツルに見えるものは作りたくないんだ。』

デビッド・オライリー
Stills, “Serial Entopics”, 2008

ちょうどコーヒーを飲み終えた頃、月曜日の午後をカフェで過ごしている周りのみんながリラックスしている様子にお互い気づいた。そこで、デビッドに彼がベルリンへ引っ越して来た訳を聞きたくなった。

『ガース・ジェニングの2本目の作品「サン・オブ・ランボー」の制作を終えたばかりで、しばらくは静寂の時を過ごすことになるなと思ったからここに来た。それでショート・フィルムを作った。』

『ベルリンに住むのにそんなにお金かからないし、1年くらい住むなら余裕があったから、商業ベースなことはやらなかった。1年たったらベルリンから出ると思ってたけど、まだここにいるよ。』

デビッド・オライリー
Still, “Son of Rambow”, 2007

昨年ロンドンでガース・ジェニングスの「サン・オブ・ランボー」制作終了後、デビッドはベルリンに引越しており、ロンドンに戻る理由はないらしい。彼の言葉は多くのアーティスト、ミュージシャンや作家がベルリンに訪れる理由ー安い家賃のためだけでなく、多くの都市では得難いのんびりゆったりしたバイブがあるーを反響させる。

『ここでは沢山仕事もするけど、それだけじゃない人生を送っている。人も素敵だし、よりオープンなコミュニティーがあるよ。』

そして何よりもここでは楽しみなデビッドの作品が待っている。今後のプロジェクトには、不思議にもホーリー・ゴースト名義(聖霊の意)で彼が始めた無名のもう一人の自分の作品も含まれる。このタイトルでは、他のアーティストとのコラボレーションに焦点をあて、全てのプロジェクトが順守しなくてはならない十戒を設けている。

外では灰色の雲が垂れ込めてきた。それは霧雨の降るもう一つの顔のベルリンだ。支払いを済ませ、店を後にして、さようならを言ったその時、フラットに帰り作業に戻るデビッドを想像した。いくつかレンダリングし、シーンのスケッチを起こし、PPS用にクレイジーなスクリプトのアイディアを着想して、一人クスクスと笑っている様子を。

ひとつ確かなのは、この活発な22才はイノベーターであるということ。私たちに疑問を抱かせることに熱心で、私たちに馴染みのない全く違ったものを提示することに満足しているイノベーターだ。彼のウェブサイトにうまい事書いている『ウォルトはお墓で漏らすだろう。』

Text: Peta Jenkin
Translation: Mariko Takei

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