100%デザイン・ロンドン 2007

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100%デザイン・ロンドン100%デザイン・ロンドン

ロンドン中をデザイン旋風が吹き荒れる「ロンドン・デザイン・ウィーク」の中でも、最大規模のイベント、「100%デザイン・ロンドン」が今年も幕を開けた。インテリアデザイン、家具デザイン、プロダクツデザイン、照明デザインと、デザインと名の付くものすべてがそろうトレードショウである。今回はトム・ディクソンをクリエイティブディレクターとして招き、彼の提案する「シティライク」というテーマで全体が構成されている。会場のレイアウトが、街中の交錯するストリートや建物を思わせる配置をとっているだけでなく、人々が出会い、学び、つながり、アイディアを分かち合うという「街」の機能に注目したコンセプトとなっている。なにしろ、300もの言語が飛び交い、500組近く出展のある「100%デザイン」である。分厚いディレクトリーを片手に、なんとか道に迷わぬように、「街」の中にくり出してみる。


100%デザイン・ロンドン

英国デザイナー、マシュー・ヒルトンによるオリジナルファニチャー&アクセサリ・ラインがこのイベントを機にスタートし注目を集めた。ポール・スミスのショールームやハビタ、イーストロンドンのインテリアショウルームSCPなど、数多くの場所でこれまでも作品を提供してきた彼のコレクションは、とにかくハイクオリティ。美しい曲線を描くアームチェアや、木彫を生かしたオーク材のテーブルなど、素朴ながらしっかりとした存在感をかもしだしている。キャラリーン・ミューレンとローラ・リーのふたりのファッションデザイナーによるクッションや小物とのコラボレーションも、そこに親しみやすいキャラクタ−を添えている。

100%デザイン・ロンドン

そのマシュ−ヒルトンがセレクトした、「100%フューチャー」セクションには、50組の若手デザイナーたちがブースを構える。こちらで「most promising desigenr’s aword」を受賞したのが、ドミニク、ルーク、ウィルのトリオデザイナーから成る、ポイント3。もともとスタジオをシェアしていた3人で始まったコレクションは、それぞれのオリジナル作品と、二人または三人でのコラボレート作品とのミックス。「自己主張が強くて、見てくれって叫んでるようなデザインじゃなくて、ビューティフルでトルゥースフルな物を目指しているんだ。」と彼らは話す。スタッキングができて、かつ自在に形を変えて楽しむことのできる棚の Particle や、蛍光管が一本だけ入る木でできた照明のBeamなど、シンプルな直線的デザインでありながら、どこかインテリジェンスと遊び心がみえる作風。 

100%デザイン・ロンドン

グリーンイシュー、エコデザインへの感心も高まるこのショウで「product inovation」アワードを受賞し、注目をあびた「アイボリー ・エッグ」。バッテリーもワイヤーもないスイッチを押してみると、ライトが付いたり消えたり。セッティングによって、家に帰って来てスイッチひとつで、電気がついて、音楽が流れ出し、適度なエアーコンディションに!なんてことも可能だというかしこいスイッチなのだとか。

100%デザイン・ロンドン

日本からもはるばる9組の出展が見られた中、杉の間伐材を利用して作られたバッグと家具のシリーズ「Monacca」に惹き付けられる。山林で問題化している間伐材をあえて用い、薄くスライスしたものに、スチームプレスをかけ型をつける。廃棄物となるもので、デザインの美しい、そして需要の高いプロダクツができてしまうなんてまさに一石二鳥。アタッシュケースはラップトップ・コンピューターを収納することができるサイズである。その保護力はもちろん素材が木なのだから御墨付き。木の文化である日本の伝統と、環境保護、そしてグッドデザインの組み合わされた見事なプロダクツ。5色ある、もちろんこちらも杉材でできた「Zabuton」は、パリでもロンドンでも大人気だったのだそう。

100%デザイン・ロンドン

最後は、ダナ・ウィルソンによるニットのぬいぐるみで、くすりと笑ってしまいましょう。ロイヤルカレッジ・オブ・アートでテキスタイルを学び、現在はニットワークを主に手掛ける彼女の作るぬいぐるみたちは、頭が大きすぎたり、しっぽが長すぎたり、プロポーションがてんでばらばらな不格好さに、なぜか心が惹かれてしまう。「このシリーズは子どもの落書きからインスピレーションを受けているの。子どもたちの描くものは、バランスがめちゃくちゃだけど、いきいきとしていて、それでいいんだと思わせてくれるでしょう。」と聞いて納得。このぬいぐるみには一体一体名前とキャラクターの書かれたタグが付いていて、仲良しになれそうなひとりを見つけるのに役立つ。例えば、「空想好きで、早起きが苦手。」

100% Deesign London 2007
会期:2007年9月20日〜23日
会場:Earls Court 2
住所:Warwick Road, London W5 9TA
http://www.100percentdesign.co.uk

Text and Photos: Sayaka Hirakawa

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