「上海・ベルリン」展

HAPPENINGText: Gudrun Rau

Shanghai Addictive

私たちは、旧郵便馬車厩舎を通り過ぎ、ロデオ・クラブのエントランスに近づいた。オープニング・セレモニーには3時間早いが、すでに会場は一般に開放されていたので、階段を上がり、ほの暗く赤の照明で照らされた長い渡り廊下をぬける。装置で丸くなったドーム状のホールはポスターが壁紙のように貼られていて、去年上海で行われた「ベルリン・上海」展の記憶を蘇させる。

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引き裂かれてところどころはがれたポスターは、ここに少なくとも1年は貼ってあったかのようだ。ここはとてもノスタルジックで、まるで前衛的な芸術家の作品が展示されている、古くくたびれた劇場のようだ。このドーム型のホールは特に印象的で、飾り気のない建築現場の足場は、ティルマン・スエーマーのデザインだ。木製のパレットが下から照らされ、膨大な数のテイク・フリーのポスターが積み上げられている。

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ある壁にはアンケート用紙が木製のパレットの上に留められている。アーティストはこのような声明を与えられていた。「欠乏の街、上海」「月明かりの夜」「ビジュアル・デザイナーへの愛すべき偏見」「自己の探求」「いいものは得られたか?」そこで皆、こう答える。「苦労しないと何も得られないさ」

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私たちはバーで飲み物をもらい、ここで一番いい場所のソファに座った。ここからはスタッフが最後の仕上げ(たとえばブタの貯金箱を訪れた人が寄付できるようにパレットに縛ったり)をするのが見える。また、足場の一番上にプロジェクターで写された “上海” という文字を見るのにもいい場所だ。

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