サンティアゴ・シエラ展

HAPPENINGText: Francesco Tenaglia

サンティアゴ・シエラの個展では、2つの新作を発表した。「アナーキスト」はスペイン人のアーティストがローマで8人の好戦的な無政府主義者を雇い、ローマ法王による伝統的なクリスマスのミサを聴かせるもの。「賞の獲得」は、以前にグアテマラ人アーティスト、レジナ・ホセ・ガリンドが獲得した金獅子賞のトロフィーを高い値段を付けて転売しようとするものだ。

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Santiago Sierra, The Anarchists, 2006

ビデオ、絵画、そして椅子と黒いシルクハットのインスタレーションは、一般の人々の反応の様子を追ったもので、当初は非常に限られた聴衆を対称としたものであった。ビデオでは、後ろで8人の人物が窓のない壁に顔を向けたままミサを聴いている。それは暗記できなかった反抗的な学生への罰を彷彿とさせる。ほとんどのアーティストの作品として、「アナーキスト」では資本主義の問題点や、労働市場の構造を取り上げ、誰もが知る、社会的に認識できる価値や目的が省かれた自由主義市場での貨幣のやりとりといった形式的な習慣においての超現実的で卑猥な一面に焦点を当てている。

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Santiago Sierra, The Purchase of a Prize, 2007

2つ目の作品では、金獅子賞の象徴的な料金は商業的な取引によって付加価値に変換される。トロフィーはサンティアゴ・シエラの作品の一部となることで、価値は必然的に上がる。この行為は芸術分野での自然な成り行きと西洋社会と後進国でのギャップをも暗示している。今回の新作展は知的で残忍であり、美しく完成した展覧会である。

Santiago Sierra, Nuovi Lavori Italiani
会期:2007年1月11日〜3月27日
会場:Prometeo Gallery
住所:3 Via G. Ventura, Milano
TEL:+39 (0)2 8353 8236
http://www.prometeogallery.com

Text: Francesco Tenaglia
Translation: Yoshitaka Futakawa
Photos: Courtesy of Prometeo Gallery

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