「I, チャイナ」展

HAPPENINGText: Soh Wee Ling

広東通りに沿ってショップハウスが立ち並ぶその場所は、一見いつもの木曜の夜と変わらなかった。狭く薄暗い階段から一晩中絶え間なく出入りする人の流れを除いては。その中の古いショップハウス二階、思いもよらない場所にひっそりとたたずむ小さな現代アートギャラリー、da>スペース。その夜は中国人デザイナーたちによる初のプラットフォーム・トイ展覧会「I, チャイナ」のオープニングが予定されていた。

da>スペースの創設者の一人エディ・イップと、北京のデザイナーWZLの独創的なアイディアによる、デザイナー・フィギュア「I」は中国初のプラットフォーム・トイだ。プラットフォーム・トイはデザイナーが真っ白なトイ・フィギュアのボディを立体的なキャンバスにそれぞれの創造力を自由に表現できる媒体としても知られている。デザイナー・フィギュア「I」は今年3月に初めて紹介され、現在はヨーロッパ、アメリカを含む世界8カ国で購入可能になった。

この成功を受け、da>スペースは中国人デザイナー、アーティストたちをプロジェクトに招き、オリジナルのデザイナー・フィギュア「I」を制作、デザイナー・フィギュア「I」の展覧会を開催することを決めた。「I, チャイナ」を通してda>スペースは中国人アーティスト、デザイナーたちのプラットフォームとなること、それが世界に向けた中国の声として彼らを一つにすることだけではなく、現実の生活との相互作用の役割を担うものになることを願っている。

杭州出身のバオ・ジアンはデザイナー同士の相互関係のためにその大きな目的を信じているデザイナーの一人だ。出展作品「I, Bao」は何かを始めようとしている若者たちへのメッセージをもった中国的なものからインスピレーションを得ている。『情熱は他の何より一番大切なもの。あとはただひたすら描き続けること。』

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