リサ・スミスのバッグを手にダミアン・オサリバンの眼帯をしたデザイン泥棒が現在逃走中

HAPPENINGText: Yurie Hatano

イタリア、ミラノで先週開かれた国際家具見本市、ミラノ・サローネ期間中、ベルギーやオランダを拠点に活動するデザイナー集団、トゥット・ベーネのグループ展に泥棒が入った。リサ・スミスのバッグを手にダミアン・オサリバンの眼帯をしたデザイン泥棒は現在逃走中。

ダミアン・オサリバンとリサ・スミスが被害を受けた。共にオランダ、ロッテルダムを拠点に活動している二人のデザイナーは、不幸にもオリジナルを盗まれた。

ダミアン・オサリバンは、材料の取り替えによって自分自身の美的感覚を表すプロジェクトを展示。彼はプラスチックや他の近代的な材料ではなく、家庭に合い、時代遅れの物とも言える磁器で美的感覚(松葉杖、腕のギプス、首の固定具、眼帯)を表現した。

リサ・スミスは「ハンドル・ウィズ・ケア」という、バックとアパレル業界の堅い部品(ファスナーとハンドル)に対する不満から生まれたプロジェクトを展開していた。結果、単にそのもの自体よりも周りを構成する要素としてデザインされた。さらに壊れやすいか否かに関係なく、彼女は自分に問いかけた。はたしてセラミックスのハンドルは長持ちする革のバッグと共存することができるか。事実は次の通り。 セラミックスは丈夫だが、慎重に扱う必要があったのだ。

つまり、リサ、ダミアンのプロジェクトは共に壊れやすさをテーマにしており、彼らの作品を複数盗んだデザイン泥棒がそれに気づかなかったとは言いがたい。セラミックの取っ手のついた鞄と磁器の眼帯を持って走っている人を見かけたら連絡を。

Damian O’Sullivan Office
住所:109 Burgemeester Meineszlaan, 3022 Rotterdam, The Netherlands
TEL:+31 (0)10 425 8494
http://www.damianosullivan.com

Text: Yurie Hatano

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