ティム・ホーキンソン

HAPPENING


ティム・ホーキンソンの「アーバーオルガン」は、巨大な膨らんだ膀胱のようにスカルプチャー・ガーデンの中にぶら下がっている。おぼろげな形をしている、竹とガラスで作られた表面は、奇妙に平静なインスタレーションにただ付け加えられている。その重厚なスケールは計り知れない。トラック並の大きさの白い風船がカフェのテーブルの真上にぶら下がっており、ロープや網で乱雑に固定されている。あちらこちらで、アルミニウムで覆われたダクトから電線がのぞいている。そして、目にとまるものより多くのものがそこにあるのではないかと思わせる。一時間に一回、「アーバーオルガン」は動き始める。楽器についている沢山のプラスチックの胴部の奥から、奇妙で素晴らしい、のど音のような騒音が出てくる。私たちを恥ずかしがらせる肉体的な音に似ている深いうめき声とチューバのような音が空間を満たす。それは親と一緒にカフェテーブルに座っている子供を喜ばせるのだ。人々はおしゃべりをやめ、驚きとともにメロディかき混ぜ器のようなものを見つめる。それの「譜面」は巨大な布でできた自動演奏ピアノの巻き物の上に黒い斑点で描かれている。センサーがその模様を音符として読み取り、その情報を対応するオルガンパイプに送る。

このインスタレーションは、ティム・ホーキンソンの巨大な回顧展の一部で、現在ホイットニー美術館で公開されている。「アーバーオルガン」は、まったくもって風変わりだが、陽気なものであり、すぐにその規模で圧倒し、不恰好で手作りの美学で人目を引いている。ティム・ホーキンソンのエキセントリックな想像力を体験するチャンスを逃してはいけない。

Tim Hawkinson’s “Uberorgan”
会期:2005年5月29日まで
会場:the Sculpture Garden
住所:590 Madison Avenue between 56th and 57th Streets
http://www.whitney.org/exhibition/feat_hawk.shtml

Text and Photos: Aya Karpinska
Translation: Yuhei Kikuchi

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