ミラノ映画祭 2003

HAPPENINGText: Simone Biffi

2001年のミラノ映画祭のことをよく覚えている。あの時は、このフェスティバルが世界中の注目を集めるようなイベントになるとは想像もしなかった。

今回の映画祭は、9月12日から21日にかけて開催され、その内容と革新的な手法でイタリアだけでなく世界中から喝采を受けた。

イギリス、韓国、フランス、カナダ、スウェーデン、ベルギー、キューバ、アメリカ、トルコ、アルゼンチンなどその他多数の国々から、60以上の映画作品と監督らが集まり、作品やプロジェクトの発表、ワークショップやカンファレンスが行なわれ、街のあちこちで討論が行なわれていた。

今年はさらに、新しい試みが登場し、市場原理から独立した人材の発掘や、異なる配給方法の機会を提供するという役割を果たした。

イベントの事務局である、ピッコロティアトロの辺りでは10日間、コンペティションとは別に、スクリーニング、展覧会、インスタレーション、野外でのスクリーニング、パーティー、DJセッション、コンサートが行なわれ、また世界中からのスペシャルゲストと出会う場などが用意されていた。

現在のミラノ映画祭は、観客と熱心な批評家たちが証明するように、国際的な若き映画制作者の評価の基準となっている。このように、世界中、孤立した存在感の少ない国なども含め、あらゆる場所から集められた作品を通して、ストーリーや言語、文化と触れあい、影響し合うことで、映画は現実を語る一つの手段になるのだ。

Milano Film Festival 2003
会期:2003年9月12日〜21日
住所:8 Via Paladini, 20133, Milan
info@milanofilmfestival.com
http://www.milanofilmfestival.com

Text: Simone Biffi
Translation: Naoko Fukushi
Photos: Simone Biffi

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