浜田武士

PEOPLE

今月のカバーデザインを手掛けてくれたのは、オンライン上でスクリーンマガジン「tiger」を制作している、グラフィックデザイナーの浜田武士。無国籍なこのマガジンの制作者が日本人というのは以外とご存じないだろう。
また、「tiger」の制作の他、各国への雑誌などへの作品寄稿など、ワールドワイドに活動し、現在公開中のウェブシネマ「TRUNK」では、アートディレクターとして参加するなど、これからが気になる人物だ。


まずはじめに自己紹介をお願いします。

都内でいくつかのデザイン事務所を経て、2000年に渡独し、学校やデザイン事務所で働き、「tiger」というスクリーンマガジンを発足させました。帰国してから都内で、グラフィックデザイナー として活動しています。

普段はどのような活動を行っていますか?

デザイナー個人としての制作活動やコラボレーション、「tiger」を通じた各国の雑誌や書籍への作品の寄稿。「tiger」の運営と制作。が中心になっています。

浜田さんが運営されている「hamada-takeshi.com」と「tiger」について教えて下さい。これらはどのようなサイトですか?

「hamada-takeshi.com」は、個人としてのギャラリーサイトです。98年から「617」という名義でサイトを展開していましたが、「tiger」のAD として他の媒体への新規作品制作なども入り乱れて来た事で、作品名義が混乱しました。ので、ギャラリーの方の名義は廃止して、個人名のドメインにしました。
「tiger」は、サイトというよりは雑誌をスクリーンで出版している感覚です。

「tiger」を始めたのはいつからですか?

留学先の学校での夏休みの課題として、オンライン部門の学生から、「何か参加してくれよ」と言われ、冗談半分にフラッシュで「DIE DAUMENKINO」(パラパラマンガの意味)という作品をつくりました。その学生からは「なんだこれ。。?他に無い?」と言われてしまいましたが、僕の中ではそれが、フリーペーパーのプロトタイプになり、半年後の2000年冬に、0号を完成させました。ネーミングは、当時冗談半分につけられてたニックネームが「tiger」だったため、そうつけました。

「tiger」で紹介されているグラフィック、イラスト、写真などの作品の選抜は、どのような視点で行われているのですか?

第一に、ページ構成的視点から全体の中でバランス良く組み込めるかどうかということ。ですので、単体ですばらしい作品でも、どうしても組み込めなかったものもたくさんあります。
第二に、現在の自分の好みに合致するか。
第三に、データ量的に耐えうるサイズに抑えられるかどうか、という事。

現在公開中のウェブ・シネマ「TRUNK」について教えて下さい。こちらはどのような映画ですか?

青山真治さんが監督されるショートムービーです。ウェブ・シネマというスタイルを取り、上映はインターネット(厳密に言うとダウンロード)となります。
上映ツールを閲覧者が自分のコンピュータに保管(コレクション)して視聴します。また、シェア・モードという視点に切り替えると他の閲覧者の映画に関するコメントのログも面白い形で見る事ができます。

この映画での浜田さんはどのような分野を担当されましたか?

全体のビジュアルの方向性に対するディレクションとフォーマット制作です。

TRUNK」とコラボレートイベントである「サウンドリパブリック Vol.4」の共通仕様ポスター兼フライヤーの制作、ウェブの平面的なフォーマット制作。そして、上映ツールの平面的なフォーマット制作です。モーションに関するディテールや、インターフェイスの細部の文字処理等は「TYO-ID」のディレクション、またこのツールの最大の特徴である、シェア・モードは中村勇吾氏のアイデアと制作になります。

映画完成までの思い出深いエピソード、苦労した点、新たな発見などを教えて下さい。

苦労した点は、デジタルメディアですね。本職はプリンティングのデザイナーなので、印刷物に関してはどの部分に関しても自分で把握し、責任を持つ事ができますが、デジタル媒体に関しては、上に述べたように技術的、また物理的にも自分が細部に関して理解・把握しきれないのでかなりの部分をよく言えばコラボレート、悪く言えば頼らざるを得ない。という事になります。
自分の発しようとするアイデアに対してどの程度技術的裏付けを持って発言できるかという部分での実制作者に対する距離感という所が一番難しいところでした。しかし、自分にとって様々な未知の分野のクリエイターの方々にお会いでき、一緒にお仕事できたのは本当にいい経験で、勉強になりました。

今回、SHIFTのカバーデザインをしていただいたのですが、何をイメージし、どのように制作したのですか?

最初花が増えていくといいなあと思って描いていたのですが、だんだん雲みたいになってしまったので、最後にフワフワと動かしてみました。(※Specal thanks : Lucio Gelsi)

今後の予定について教えて下さい。

毎年自分のテーマとして書体制作をしているので、それをじっくりやりたいです。現在寄稿物が増えているので、それらを充実させて何か新しい展開ができるといいなと思っています。
「tiger」に関しては現在、東京と、サポートスタッフの在住する大阪とドイツの3点を拠点として新しい企画を進行中です。


Takeshi Hamada
住所:東京都港区赤坂 9-1-7
FAX : +81-3-3475-0214
hamada@hamada-takeshi.com
www.hamada-takeshi.com

Text: Sachiko Kurashina

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