SHIFT 2003 カレンダー

THINGS

SHIFTの企画による2003年版カレンダーが完成した。これはコンペティションを通じて、広く作品の募集を募ったもので、これからの活躍が期待されるフレッシュなクリエイター発掘のための、ひとつの表現の場としての意味合いも込められている。一ヶ月という短い募集期間にもかかわらず、約150点にも及ぶ作品が世界中から集まった。


日付けが横並びに配置されているのは、各自がスケジュールをカスタマイズし、オリジナルの方法でこのカレンダーを愛用して欲しいため。カレンダーは12月1日より「SHIFT FACTORY」で販売開始。その後、世界各地のショップでの販売も予定されている。

選ばれた12作品は以下の通り。作者のコメントと作品解説と共に、作品の数々をお楽しみ下さい。


A’+M
A’+M。ビジュアルアイデアの追求を目的に、その方法を日々模索する「A’ 」(クラリッサ・トッシン、ブラジル)+ 「M 」(ミギュエル・バスケス)。合作、個人作として、T26、NOEMU、MTV、VMA LA、LOS LAGOS、そしてドイツの美術書籍出版社「DIE GESTALTEN VERLAG」から出版されている「LATINO」などに作品を提供。
作品解説:「ABISMO A SPACE WHERE OUR MIND CAN FLOW FREELY」というのが、この作品のタイトルです。自由と狂気の狭間にある、精密な限界を表現しました。


Aron Hagerman
アーロン・ハジャーマン。22歳。ストックホルム市内にある「FILMTECKNARNA」というアニメ制作会社に勤務。コンピューターによるアニメーションの制作に携わっている。現在の会社での活動を始める前は、「APPARAT」というモーショングラフィックと映像制作を手掛ける会社で活動する。
作品解説:私は作品の中に幾何学的な形や取り入れたり、試みを行い、それがどのように影響しあうのかを見るのが好きです。赤いインクをたらしたような模様は、コンピューターで作られたのではなく、実際にできた模様なので、全体的にバランスに反したような印象だけではなく、オーガニック的な印象を与えていると思います。


Christopher Esterline
クリストファー・エスターライン。オレゴン州ポートランドで活動するデザイナー。現在は、ウェブ/インターフェイスデザインを主に手掛ける。
作品解説:偶然にも、ニョ-ヨーク市在住の写真家、ジョージ・ウェルドの作品を目にする機会がありました。彼が撮影したのは、あの9月11日の惨劇が起こった朝の写真で、私はすぐに、その彼の写真に夢中になってしまいました。彼の率直でストレートな表現を目の当たりにすると、あのような間違った方法で自己表現をする造反者には、何もないまっさらな場所に全ての物事を集め、差し出したくなりました。たぶん、多くの人達もそう思っただろうと思います。
この作品では、停止信号がツインタワーの影となり、ぼんやりと光を放っています。人々は、彼らができることから始める。ニューヨーク市の安泰は、人々に生活を与える。大統領は暗く涙を流し、ニューヨーク、アメリカ、そして世界中が沈黙に陥る。9月11日に発生した事件で失われた命、そして自由の尊厳をきっかけとして、あの大量殺人をもう一度思い出させてくれる作品です。


Daniel Kallbom
ダニエル・カルボム。スウェーデン、ハイバーアイランドの学生。現在サンフランシスコの「メソッド」で研修中。
作品解説:これは、「UNCASE」というプロジェクトで制作しましたが、日の目を浴びずにいた作品です。自身のアナログとデジタルテクニックという両方の経験を活かし、スピードとクリエイティブ性をシンボル化してみました。


Desmond Leung
デズモンド・リュン。25歳。生まれは太平洋上にある小さな島だが、香港で育ち、メルボルンにあるスウィンボルンでグラフィックデザインの学位を取得。現在はフリーのグラフィック/ウェブデザイナーとして活動。モーショングラフィックを主に手掛けている。
作品解説:抽象的なビジュアルを解釈することで、断片的なものとなってしまった記憶や、旅という経験を通じて感じた気持ちなどが甦ってきます。この作品では、旅人の中にある過去の忘れられたビジュアルや、地形的なものを表しています。 等高線地図の中に、人の体の線を取り入れる、という試みもこの作品では行っています。シンボル的な地形を使ってみたり、旅人が土地や季節に関する曖昧な記憶を思い出すことができるように工夫しました。そのような思い出は、色褪せることなく、カオス的で、かつ超現実的なものなのです。


Lars Herzog
ラス・ヘゾッグ。ハンブルグで活動する、31歳のフリーランンス・アート・ディレクター。ノンコマーシャルのアートについての講義も行っている。
作品解説:空港で撮影した一枚のポラロイド写真が この作品の原型です。私はいつも、そのものが引き起こさないであろうことに注目しています。この作品では、アナログとデジタルメディアの両方を使用して制作しました。


Omar Rodriguez
オマー・ロドリゲス。26歳のスペイン人、クリエイティブ・テクノロジスト。また、デザイナー、イラストレイター、コンピューターエンジニアとしても活躍。現在は、マドリッド市内にある広告代理店でインタラクティブ・ウェブ・プログラマーとして活動を行っているが、インタラクティブ・グラフィックの調査の為に、来年にも東京に拠点を移す予定。
作品解説:この作品では、情報を理解したり、伝えたりするという、さまざまな方法ではどのような試みが可能か、ということに挑戦してみたいと思いました。僕の自画像を使っていますが、これはキャンバスとオブザーバーの両方に描きました。基本的なものとしての線、というビジュアル的なインフォメーションを持つ、ユニークなアイデアがこの作品には込められています。
興味がある分野というものは、基本的に分析、区別化されるものだと思います。コンピューターを分析することで、その興味がある分野についての表現が可能になると思うのです。色、コントラスト、明るさ、空間、取り囲まれた環境の中でのポジション、意義などが考慮され、これらの情報はひとつのものとして集められ、例えば完成された絵の重要性として、関連性のある情報の「ボリューム」として、自然なそのものの形として、更に実践的な要素として置き換えることができるのです。
この作品の最終段階はコンピューターで仕上げ、情報を発信し、認識することについての新しい見解を表現しています。


Shinya Inamura
イナムラシンヤ。クリエーター。1977年新潟県新発田市生まれ。新潟市在住。新潟大学経済学部卒業。25才。自身のサイトは「everyday icons」。メディアにとらわれず、自分の想像を一番最適な方法で表現したい。嫌いな言葉は、固定概念。
作品解説:この作品は、音楽と液体をイメージして作った。ゆっくりとした流れと、その浮遊感。リズム。そして、そこにある特別な雰囲気を感じ取ってもらえたら嬉しい。


Stephen Crowhurst
スティーブン・クロウハースト。クリエイティブディレクター。展覧会「TEKKO」では、キュレーターも勤める。
作品解説:この作品は、1985年頃の私の妹、サマンサの肖像画です。最近の私のトレンドに大きく影響を及ぼしている、私の過去の作品からヒントを得た題材を含む、自画像シリーズを現在は制作しています。


Thomas Andritschke
トーマス・アンドリヒク。ドイツのデュッセンドルフで活動する31歳のウェブ/グラフィックデザイナー兼イラストレーター。大学では、コミュニケーション・テクノロジーを専攻。
作品解説:この作品では、偶然に見つけた「落とし物」(この作品の場合、私の義父の写真ですが)と、控えめなグラフィックの境界線上にある、エレクトリックフィールドが、クールな上品さを醸し出していると思います。私の作品には、私個人の思いと直観的なものが注ぎ込まれているだけではなく、グラフィック的な要素をほとんどなくすために、ある程度の制限と不必要なものの削減も行いました。
この作品では、私の義父が1967年に撮影した彼の写真を使わせてもらいました。感謝します。


Toshifumi Tanabu
田名部敏文。デザイナー。1976年青森県八戸市出身。都内在住。法政大学経済学部経済学科卒業後、都内デザイン事務所(有)エヌアンドシーにて3年間勤務。2002年2月末退社後、フリーとして同社の仕事に携わった事をきっかけにフリーランスのデザイナーとして活動し始める。現在は、ウェブデザインが中心となっているが、それに限らず活動していきたい。個人サイトは「TBTF」。
作品解説:「新春」。当初からこのテーマに沿って製作していた訳ではなく、私自身のサイトで公開している作品の総集編にしようと思いつつ製作していたところ、新春の風景を思わせるものとなった。これまでの作品は雪や氷で表現した終末的世界を思わせるものが多かったため、その総集編が新たな始まりの季節を思わせるものになるとは自分でも以外であり、何か運命めいたものを感じた作品であった。自分自身にとってもこれからの新たな始まりであって欲しいという願いもこめつつ。


William Tsang
ウィリアム・ツサン。香港で、グラフィックデザイン、ウェブデザイン、イラストレーション、マルチメディアデザインを手掛ける25歳のデザイナー。
作品解説:どんな場所で息苦しさを感じますか?いつその息苦しさを感じますか?何があなたを息苦しく

Shift 2003 Calendar
2002年12月1日発売開始予定
Size: 210 x 210 (mm)
Pages: 28 pages
Price: 2000円(税込)
Publisher: Shift Production Limited, Japan

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