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フラッシュフォワード 2001

HAPPENINGText: Jimmy Chen

昨年にに引き続き、 フラッシュフォワード2001カンファレンスが、2月19日から21日の3日間サンフランシスコで開催された。世界最大のフラッシュイベントであると同時に、 3000人を超えるウェブアニメーター、プログラマー、デザイナーが参加した3日間に及ぶカンファレンスでは、50を超えるセッションに加え、フィルムフェスティバル、ワークショップ、ネットワークセクションが開催され、世界屈指のフラッシュアーティスト達のアイディアや制作プロセスを目のあたりにすることのできる貴重な機会となった。今月SHIFTでは、ゲストスピーカーとしてフラッシュフォワード2001 に参加したジミー・チェンがリポートする。

ウェブで仕事をしているデザイナーの多くは、自分達のカンパニー/パーソナルサイトとクライアントのサイトともに、その機能を最大限に高めることのできるフラッシュのテクノロジーは、お馴染みのものとなっている。アイディアや方法論をシェアし始めたデザイナーやプログラマーにとって、このフラッシュフォワードは、フラッシュデベロッパーがこれまでやってきたことをシェアするプラットホームとなった。

今年のカンファレンスは、サンフランシスコのビルグラハム市民ホールで開催され、リンダ・ウェインマンUDAのステュワート・マクブリッジによる開会の挨拶の後、マクロメディア・プロダクト社長であるケヴィン・リンチが基調演説を発表。主な話題のひとつとして有用性について触れ、フラッシュを使用した良い例と悪い例のサイトのサンプルを紹介した。ジョルジョ・アルマーニのサイトやマイケル・ダグラスのウェブサイトなどは、ユーザーにとって、複雑なイントロを最後まで見て、その奥にあるコンテンツに辿り着くのが困難になっている。また、MTV2ジェネラル・モータースのウェブサイトにも触れ、クリエイティブなデザインと良い有用性が互いに邪魔をし合わない、巧くデザインされたフラッシュサイトの例として紹介した。

カンファレンス最初のプレゼンテーションは、ヒルマン・カーティスのセッション「目に見えないものの視覚化」で幕を空けた。彼の作品の簡単な概要と、誰もが賞賛するデザイナー達のサンプル作品を紹介し、効果的なプロジェクトを実現するための彼自身のクリエイティブなプロセスと鍵を握る構成要素を発表した。

クリス・マクレガーは、ユーザーに優しいフラッシュサイトをデザインすることに関してフラッシュデザイナー達を啓発した。ユーザーは、ダウンロードや扱いにくいナビゲーションシステム、曖昧なタイプフェイスを使うほど我慢強くないのかもしれないと力説し、調査とテストを行うことが、エンドユーザーを理解する手助けとなると説明した。ユーザーにコントロールさせ、ユーザーとの信頼関係を築き上げることで、サイトが成功するチャンスを得ることができるのだ。

I&Oリサーチは、「本当のインタラクティブ性:歴史、応報&マルチユーザースペース」というプレゼンテーションを発表。まず始めに、ジョッシュ・ウルム、クリス・グリフィス、ライアン・タンディー、ジョン・ウィリアムスのチームが、観客に対してインタラクティブ性とは何だと思うかという意識調査を実施し、チームのインタラクティブ性の7つの特色(テーマと参加者、意図、投資、参加、変化、効果の自覚、進化の歴史)を、彼等の過去のプロジェクトを例として用い発表した。自分達が一体何について話しているのか間違いなく分かっているのは I&O RESEACH 自身だったに違いない。

ブラッド・ジョンソンとそのチームは、ブロードバンドの物語性に関する詳細なプレゼンテーションを行った。ディスカバリーチャンネル/TLCのために制作したプロジェクト「UNWRAPPED:ミイラの神秘的世界」を例に、彼等がサイトを制作するためのプロセスを明らかにしていった。インタラクティブ性からダイナミックなオーディオトラックに至るまで、複雑に入り組んだプロジェクトが観客の前でそのベールを脱いだ。

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鈴木将弘
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