ロボデックス 2000

HAPPENING

世界初のパーソナル・ロボット博覧会「ROBODEX 2000」がミレニアムクリスマスで賑わう横浜を舞台に11月24日から26日の3日間にわたり開催された。人間共存型のパーソナル・ロボット産業の育成と発展を目的とした今回のイベント。会場の前には人類が作り出した新たな友を一目見ようと世界中から集まった人々の長蛇の列ができていた。

「4時間並んだ甲斐があったよ」と老人はパラパラを踊るソニーの「SDR-3X」を眺めながらつぶやいた。彼はこのロボットにどんな未来を見たのだろうか。メインフロアで行われる「AIBO 100台一斉起動」を見るために30分も前から席を確保している人もいた。ホンダのロボットと一緒に記念撮影をする人も後を絶たなかった。


現時点では実用性がほとんどないパーソナル・ロボットたちだが、来場者の誰しもがその一挙手一投足に興奮していた。ホンダ「P3」が階段を下りたときには歓声がわき起こったほどだ。それは、輝かしい未来への期待でもあろう。子供のころに夢描いた未来が近づいてきていることを実感していたのかもしれない。

なかから注目を集めていたロボットをいくつか紹介したい。

テムザック・コミュニケーション・テクノロジーの災害対策用ロボット「T-5」。人力による救助が困難な場所で活動することを想定している。まだ試作機ではあるが、その勇姿と秘めたる力に多くの人々が釘付けになっていた。マーク・ポーリンにもぜひ使ってほしい一台である。

人型ロボットとしてその登場に世界中が驚嘆したホンダの「P3」も前世代の「P1」、「P2」とともに展示。「P-3」のあの2足歩行も実際に披露された。よろよろと足を進める姿はあまりに人間くさく、なんとも不思議な違和感を感じずにはいられなかった。

今回の目玉の一つである、ホンダの新型ロボット「ASIMO」(写真左)。より進化した歩行技術を持ち、「P3」よりも小型軽量(全高120cm、重量43kg。ちなみにP-3は160cm、130kg)で人間の生活空間の中にとけ込めるように設計されている。より実用化に向けて開発が続けられていることが伺える。
AIBOと同じアーキテクチャを用いたソニーの2足歩行型ロボット「SDR-3X」(写真右)。全高50cmとASIMOより小型。ダンスを踊れるほどの運動能力を持つ。

バンダイのプログラマブル昆虫型ロボット「ワンダーボーグ」(写真左)。ソフトウェア面だけでなく、ハードウェア的にも改造できるのがおもちゃメーカーらしい。
世界初の飼育するロボット、タカラの「アクアロイド」(写真右)。水槽上部に取り付けられた蛍光灯と、本体に内蔵されている太陽電池によって半永久的に活動をするが、水垢などは大敵なのでこまめな手入れが必要。「何もしない」がコンセプトの新しいタイプのロボット。すでに市販されている。

当初の目標であった5万人をはるかに上回る入場者数。今回のイベントは開発者にとってはこの上ない励ましになったであろう。本当に多くの人々がパーソナル・ロボットに期待を寄せているのだ。ROBODEX は、これから毎年行われるらしい。人間とロボットの共存する社会。また未来が楽しみになってきた。

Robodex 2000
会期:2000年11月24日〜26日
会場:横浜
http://www.robodex.org

Text and Photo: Iyomasa Yoshikazu

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