FURL

PEOPLE

ブリックレーンのフルニエストリートにある FUEL のオフィス。ブリックレーンが流行る前からある、古い建物だ。中に入ってみる。かなりかっこいいオフィス。ミルク入りのイングリッシュティーを頂いた後、FURL のデーモン・ミュレイ、ピーター・マイルズ、ステファン・ソレルに話を聞くことができた。


まず最初に、最近手がけた日本のクライアントのプロジェクトについて聞いてみた。

ステファン (S):ミュージックリンクっていうネーミングとロゴをやったんだ。

デーモン (D):東京に行くのは楽しかったけど、締め切りが結構キツくて、それでクライアント側も僕らのアイデアを快く受け入れてくれたんだ。躊躇したりとかはなかったね。

S:今までやったことない感じだったね。ロゴタイプっていうよりも、キャラクターを作ろうと考えてたんだ。

ピーター (P):キャラクターものは全然やったことがなかったんだけどね。4歳児みたいにチューチュー鳴いたり喋ったりするキャラクターになったよ。

S:ポケモンのキャラクターでもよかったんじゃない?

D:いや、特別なキャラクターが必要だったんだよ。クライアントも、ロゴ/キャラクターとしてすごく気に入ってくれたし。それがTV(日本のインタラクティブTV番組のミュージックステーション)でどんな風に流れるのかは、分からないけどね。

P:5バージョンくらい作ったんだ。いつもはそんなに多くないんだけど。

S:全部Eメールでやり取りしたんだよね。

D:アニメーションでは、タマゴがキャラクターに変化するんだ。

P:担当してた人が、55歳だったんだけど30歳くらいに見える男の人で、彼と仕事をするのは楽しかったよ。

S:東京に行ったことで、いろんな人達との繋がりができて、最終的には「WOW WOW」っていう本/雑誌の制作に関わることになったんだ。

「WOW WOW」のコンセプトは?

D:面白いウェブサイトを見つけることができないっていう、アートに対する欲求不満から始まって、内容に的を絞ってウェブサイトをレビューするというアイデアを1つにまとめたんだ。デザインには、全く興味がなかったからね。

P:実際にオンラインに接続する必要なく、オンラインで何が起こっているのかを知りたがっている人達がたくさんいると思うんだ。

D:雑誌を真似たマガジンサイトはたくさんあるけど、それがインターネットの全てだとは思わないね。

P:「WOW WOW」のライターは、実際にはサイトをレビューしていないんだ。内容について議論するよりはむしろ、そのサイトが良いか悪いかの記録であって、そこから生まれる問題について語ってる。面白くないサイトにさえも、何かしら面白いものはあるかもしれない。そういったサイトは、サイトそのものを見るよりも、本に載ってるのを見た方が良く見えるっていうこともあるよね。インターネットは、TVやCD-ROMとは違った独特のポジションを、まだ十分発展していないんだ。インターネットのインタラクティブな特質は独特だと言えるし、インターネットになくてはならない物だと思うよ。
掲載したサイトは、どういう風にやっているかっていうことじゃなく、サイトの主題で選んだんだ。全く主題を見つけられないものも中にはあったけど。

インターネット特有の性質を抜き取っているように感じるんだけど。例えば、インターネット以外では、恐ろしいカルト宗教のパンフレットでしか見ることができないような過激な素材が満載のオープンなネットワークだっていうところとか。

D:そうだね。そういうものがアップされているっていう事実は独特だよね。でも今は、全てのものがアップされていて、自分の家で安全にそういった過激なものを見ることができるんだ。
インターネットのテクノロジー面で言えば、それはもう時間の問題だよね。最初は、帯域幅が限られてたけど、だんだん変わってきた。帯域幅は、今後もっと広がって行くだろうし、何ができるのかっていう限界やクオリティーは、他のものと同じくらい良くなって行くと思うよ。

P:クリエイティブレビューに、僕らの本に対する反応の手紙が載ってて、彼がエキサイティングだと思う物のリンクをいくつか送って来たんだ。テレビを見てるのと同じかもしれない。

どんなサイトだった?

P:RAYOFLIGHT.COM とか、ゴシックな感じのだったよ。紙媒体では物議を醸し出したかもしれないけど、サイトとしては全然ダメだったね。112ページ(SENSORIUM.ORG)は良かったよ。

それはどんな内容?

P:「BREAKING EARTH」っていうプロジェクトなんだけど、地殻の変動を観測して、その情報をアニメーションにで見れるようにするっていうもの。妄想に取り付かれた人達にとっては、インターネットは良い手段だよね。(100ページの ABCISSA.FORCE9.CO.UK/BIRDS を見て)これもなかなか良かったよ。確か賞を取ったんだよね。

D:彼は今や専門家だよ。障害を持って職を失って、少しづつ病気が良くなっていった時にカメラを買って、彼の家に庭にやってくる鳥を、寝たきりのままカメラにおさめていったんだ。.

P:「WOW WOW」の面白い点は、ライターの反応だね。

D:一般的なサイトのレビューでは、リンクと短い説明文しかないのが普通だけど、この本では、それぞれ500文字くらいあって、もっと深くまで入り込むことができるんだ。

P:EHUSBANDS.COM(13ページ)は、なかなかいいよね。僕の友達が見つけてきたんだ。

S:本に参加してるコントリビューターについて語るのも面白いかもしれない。みんなかなり面白い人達だからね。この本を作ろうと思った時、様々なライターに様々なサイトの内容について書いてもらおうと考えてたんだ。だから、ジャーナリストもいれば、デザイン・ジャーナリスト、アーティスト、ディレクター、デザイン伝導師まで、いろんな人が参加してる。書くことを職業としていない人達が書く文章だから、面白い観点で物を見ることができるんだ。

P:日本でも発売されてるよ。

S:来年には、2も出る予定。「WOW WOW 2」と「WOW WOW 3」が今進行中なんだ。

他には何か進行中のものはある?

P:3000。

D:「FUEL 3000」っていう本も今制作中で、9月には発売される予定。

それはどんな本?

D:本当の FUEL は見た?それの別バージョンで、ちょっと成長したものかな。

成長したもの?

P:さらに、ユルゲン・テラーとの本を2冊と、ポリー・ボーランドとの「BABIES」っていう本を1冊。

最後に、デーモンが前回のユルゲン・テラーのプロジェクトを見せてくれた。1年を通してユルゲンに会いに来た彼の熱烈なファンのモデル達が満載だった。モデル業でチャンスを掴むことができるかどうかを確かめに、いろいろな人に会いに行く(GO AND SEE)彼女達は、「GO-SEES」(本のタイトルにもなっている)と呼ばれている。

Text: Nick Roope From Oven Digital UK
Translation: Mayumi Kaneko

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