デザイン・カルチャー・ナウ

HAPPENING

本質的には、自然を除いて僕達を取り囲むもの全ては、デザインされている。毎日着る服から自転車、本、その本を構成する文字に至るまで、日々の生活で出会うもの全てが、デザインされたものなのだ。クーパーヒューイット国立デザインミュージアムで開催された「DESIGN CULTURE NOW」では、「アメリカのコンテンポラリーデザイン」について教えてくれるものとなった。


ショーは8つのセクションに分かれていて、「アイデアの辞書」というテーマに基づいて、流動的、物質的、ミニマル、再生、ブランド、ローカル、ナレーティブ、アンビリーバブルと、デザイン様式に関係なく分類されていた。どのセクションでも、建築からプロダクトデザイン、グラフィックデザイン、ニューメディアまで、様々な作品を展示していた。

最も興味深かったものは、ひとつのアイデアを反映する様々な異なる分野のデザインが一緒に並べられていた点だ。
例えば、「ミニマル」セクションでは、3COM の PALM PILOT の隣にケイト・スペードのおしゃれなハンドバッグ、そのまた隣にはジョン前田のポスターとインタラクティブモジュールといった感じ。エキシビジョンでは、このような並列がたくさん見られ、いろいろな種類の作品を一度に見ることのできる良い機会となった。

ショーの構成が魅力的なものであった一方で、見る者にとっては(少なくとも僕にとっては)あまりインパクトのあるものではなかった。IDマガジンの毎年恒例のデザインレビューからそのまま持ってきたようなショーだった。また、このエキシビジョンの問題のひとつは、有名なミュージアムがそうであるように、理論的、観念的なものにしようとしていたことだ。おそらく、自分達の内部戦略やその他ミュージアムの慣例を破るのを恐れているためだろうとは思うが、エキシビジョンそのものを大袈裟なショーに仕立てあげようとしている。

もうひとつのつまらなかった点は、お粗末なニューメディアの表現。今回のショーでニューディアとして分類されていた作品のほとんどは、有名なグループのものから選ばれていて、プリントデザイナーに、ウェブデザイナーを見下す理由を与えてしまうかのような、かなり弱い印象を与えた。

今回のエキシビジョン全体としては、刺激的なものではないが、良いショーであり見る価値のあるものだったと思う。

Text and Photo: Rei Inamoto From Interfere.
Translation: Mayumi Kaneko

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