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ステイト

PEOPLEText: Nicolas Roope

革新的なことをやっている人物に会って話を聞くのは楽しい。STATE(ステイト)もそんな人達で、ロンドンのデザインコミュニティーをベースに、幅広く支持されている。ステイトのマーク・ハフ、フィリップ・オドワイヤー、マーク・ブレスリンの3人が僕のオフィスを訪ねてくれて、いろいろと話をすることができた。残念ながら、アン・ケリーとスティーブン・プライスは来れなかったようだ。

ステイトは、セント・マーチンズで出会い、カレッジ卒業後は、スタジオスペースをシェアしながらロンドンの有名な学生誌「RAISE」のデザインを手掛けていた。雑誌が廃刊になった後、ステイトを結成し活動を開始することとなる。

『当時は、インタラクティブメディアコースと、グラフィックスコースがあって、両者が交わることは全くなかったのです。どちらも全く別ものみたいな感じで、でもちょっと考えれば、全てはインフォメーションで、両者がひとつになるべきだということが分かるはずです。でも、そのギャップは僕らにとって最も興味あることで、両者の間に繋がりを作り出すことに興味がありました。』

ステイトのメンバーは、このギャップを探求するために、小説や映画などの古いメディアフォームの研究を開始。普段僕達は、それらの構造を考えることはないが、彼らは僕に、彼らがどのようにして小説をバラバラに分解し、全ページをレイアウトし、違った見方で見せることができたかについて語ってくれた。

通常の学生がやらなければならないことに、物事を脱構築するという作業がある。それが真剣に取り入れられている理由のひとつは、無意味と思われるこれらのアイディアを面白いものに変化させることができるからだ。

『僕達がカレッジ初期にやっていたことは、スクリーンで機能しないプリントの確立された方法論を使うこと。そこから新しく生まれるものを扱うのは簡単で、それをまとめてルールを解くことさえすればいいのです。プリントからそのままダイレクトにトランスレートしても意味がないことは分かっているので、それを解決する方法を見つけ出す必要があるのです。』

グループ結成時から、全てを貫通する共通のスレッドに関心を持ってきた。ワンドットゼロのデザインを例にあげると、ステイトは、フェスティバル当初から全てのビジュアルと時間をベースにしたものをデザインしてきた。デザインは、ビデオ、プリント、テキスト、触覚的インタラクティブ作品に渡って作用している。記憶に残っているもののひとつに、フィルムクリップがある。そのクリップは、バラバラに解体され、ユーザーがそのクリップの別の性質を発見するために操作できるようなものとなっている。

最近僕は、「インタラクティブ環境の中でコンテンツを理解するデザイン」というものを経験した。彼らの言うことによると、『メディアにアプローチする多くの人達は、メディアを使って非常に表現的です。その周辺をただ紹介するだけでは面白くないようなコンテンツを活気づけるというのが、一般的な傾向としてあるようです。僕達は、コンテンツそのものを扱い、その他いろいろな仕掛けに依存することなく、それ自体を面白くする過程に興味があります。』

僕もその考えには賛成だ。

ステイトは、「共通のスレッド」というものについて考え、ビジネスとは、メディア、プロダクト、建築、その他何でも、表面上は異なるプロジェクトを扱い、結果的に「共通のスレッド」になるべきだと考える。
インタビュアーとして僕が知りたいのは、単純に、なぜ?という質問。それはかなり明白なことだとは分かっているのだが。

『異なるメディアで作業をすることによって、インスピレーションが湧いてきます。新しい方法論も与えてくれるし、いろいろ異なる方法とアイディアで、新しいシチュエーションに挑戦していくことができるのです。違った視点から問題にアプローチすることによって、結果的により面白いものができるようになるのです。』

Text: Nicolas Roope
Translation: Mayumi Kaneko

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