今井トゥーンズ

PEOPLEText: Taketo Oguchi

今月のカバーデザインを制作してくれたのは、MTV「TOP OF JAPAN」、CCレモンのキャラクターデザインで世の中にその名前が知れ渡った今井トゥーンズ。最近では、ファイティング・バイパーズのキャラクターデザイン、BEAMSでの個展開催、オランダ・ロッテルダム映画祭への出品など、その活動の範囲が広がりを見せている。いま日本を代表する若手で注目すべきイラストレーターの一人だろう。

まずはじめに自己紹介をお願いします。

今井トゥーンズ。1971年愛知県生まれ、多摩美術大学美術学部研究科修了。
イラスト、キャラクターデザインを主として活動しています。

イラストレーションの世界に入ったきっかけを教えてください。

たまたま、宝島社の編集者に「いもむし」の落書きを見せたことからイラストの仕事をもらうようになったのですが、それだけでは表現として満足することはできず、映像、マンガなど、いろいろなコンテストに出していました。
その中で、賞こそ取れませんでしたが、MTV JAPAN (現VIBE) の「MTV STASION ID」コンテストで、あるディレクターに認められ「TOP OF JAPAN」の番組オープニングのストーリーボード、キャラクターデザインの仕事を受けるようになり、それ以降、絵柄が広く認知されイラストレーターとしても活動できるようになりました。

これまでに影響を受けたアーティスト/イラストレーターはいますか?

海外では、ウイーン幻想派、ベーコン、ケニーシャーフ、メビウス、ツイスト、ジェイミー・ヒューレット、デルタ、ジョージ・ルーカス、外人が真似して描いた歪な日本のアニメキャラの絵など。
日本では、手塚治虫、杉浦茂、大友克洋、湯村輝彦、奈良美智など。

最近の活動について教えてください。

●1999年12月3日〜30日 名古屋パルコで奈良良智さんの個展「done;did」で作品をゲスト出品しました。
●2000年1月11日〜31日 札幌のC.A.Iというギャラリーで個展「WEARS⇔WEAPONS」を開催します。(この個展は札幌の4丁目プラザというファッションビルのニューイヤーバーゲンの広告、CMと連動しています。)
●2000年1月13日〜30日 渋谷パルコパート3で、講談社「デビルマンイラストレーション展」にて同作品集に収録された作品が展示されています。
●2000年1月26日〜 オランダ・ロッテルダム映画祭にアニメ版「SPIDEAD」を招待出品します。(ガスブック5にもサウンド・トイ版が収録されています。そちらもぜひ。)
●隔月限定1000ロットマンガ本「ノウノウハウ」で「SPIDEAD」ブートレグを連載中。HMV、ABC、BOOK1st、などで入手可能です。最新号は2000年1月下旬発売です。

プリント、TV、Tシャツ、ゲームなど多方面にわたって活躍されていますが、それぞれのメディアで仕事をする上での違いはありますか?

表現を変えるということは自分のアウトプットが変わるだけで基本的なスタンスの違いはありません。ただ、メディアによっては意図的にディレクションする形で作品を仕上げる場合もあります。絵柄を変えたりとか。デザインとか。

今までに制作した作品の中で特に印象に残っているものは何ですか?

BEAMS TOKYOでの個展を皮切りにスタートした「SPIDEAD」シリーズ。ウエア、アニメ、サウンドトイ、フォント、マンガなど多岐に渡り展開できました。そしてこのシリーズで国内外問わずいろんな仕事、人と巡り会えたことです。

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