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ハッサン・ハッジャージュ 回顧展「モロッコの家」

HAPPENINGText: Ilaria Peretti

モロッコ人アーティスト、ハッサン・ハッジャージュのフランスで初めての回顧展「モロッコの家」が、第三回現代アラブ世界の写真家ビエンナーレの一部として、パリにあるヨーロッパ写真美術館(MEP)で開催されている。MEPの2階のスペースで開催されている本展では、写真や映像、インスタレーションの展示に加え、北アフリカの伝統とロンドンのポップカルチャーの美学が交錯した家具や装飾、ファッションなども紹介している。このように、彼のアーティスティックな世界は、これらの二つの文化、交差するスタイル、宇宙、アイコンの橋渡しをする彼独自のセンスを反映している。


View of the series Legs, Hassan Hajjaj

1961年、モロッコのララシュで生まれたハッサン・ハッジャージュは13歳の時家族とロンドンに移り住んだ。彼はすぐにロンドンのアンダーグラウンドのシーンに溶け込み、アパレルブランド「RAP」をスタートし、初めてファッションの世界へ足を踏み入れた。それから彼はファッションの世界に強く影響され、数年後、写真家へと転身することになる。今回展覧会で発表した、彼の90年代から現在までの8つの写真のシリーズでは、人々のカラフルなファッションとダイナミックで表情豊かなポーズを写し出し、彼はモロッコだけでなく世界中の友人達を祝福している。

彼の斬新な考え方は現代的な社会やアイデンティティー、過度な消費の関係性に疑問を提している。自信に溢れ、力強いアラブの女性のポートレートはステレオタイプや偏見を覆している。モロッコ、特にマラケシュが多くの撮影場所なら、国やその文化は雑誌の主題ではなく、まさにエキゾチックな舞台となる。


View of the series Vogue: The Arab Issue, Hassan Hajjaj

ハッジャージュは最初のシリーズ「Vogue: The Arab Issue」で、女性にモロッコの路上で、とても派手な柄と再考されたブランドロゴのあるヒジャブ、ジェラバ、バブーシュを着て西洋のモデルのようなポーズをすることを依頼した。西洋の美の思想に挑もうとしている自信を持ったベールに包まれた女性が、このシリーズの被写体である。ハッジャージュは被写体を力強く見せるために広角カメラを使用し、下からのアングルで撮影している。

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